
環境に適応するために多種多様に生態を変化させてきた「エアプランツ」。その機能美は実にユニークで、見たこともないような珍しいフォルムに惹かれる人も多いでしょう。
エアプランツは種類も豊富で、花が美しい美種や、貫禄の大型種、クランプが見事な種など様々です。
ただ、園芸店で見かけても、違いが分からなかったり、種類がわからず育て方を調べることができないといった悩みもしばしば耳にします。
そこで、ここでは大きな写真付きで、エアプランツおすすめの種類を厳選して53種紹介します。
尚、目当ての種類を探しやすいように、初心者向けの入門種から上級者向けの希少種を20種。エアプランツ独自の魅力が特徴の33種に分けて紹介します。
目次の項目をクリックすると、その記事へジャンプしますので、興味がある種類からご覧ください。
4.購入前にチェック!健全なエアプランツの見極め方4つのポイント
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チランジアの種類と育て方『チランジアの魅力を最大に引き出す楽しみ方と、育て方3つのポイント』
1.探究心が刺激されるエアプランツの特徴
エアプランツは、パイナップルの近縁種にあたる、ブロメリア科のチランジア(ティランジア)属の植物で、一般的にチランジアとも呼ばれます。
原産地は、北アメリカ南部~南アメリカと幅広く生息し、雨の少ない砂漠から、日差しが少なく絶えず雲や霧のかかる湿度が高い雲霧林で岩石や樹木に張り付いて生活し、なんと600以上もの種類が存在します。
その中でもチランジアは大きく「エアータイプ」と「タンクタイプ」の2種類に分類することができます。
原産地では樹木などに着生し、葉や根から水を吸収しながら育ちます。
エアプランツは普通の観葉植物と違い土が要らないということが最大の特徴で、雨や霧などの水分を得られる環境で自生している事から、空気中で育つ“エアプランツ”という呼び名がつけられました。
タンクタイプについては『チランジアの魅力を最大に引き出す楽しみ方と、育て方3つのポイント』に詳しく掲載していますので、ここでは割愛します。ご興味がある方はそちらものぞいてみてください。
1-1.エアータイプの分類
更に、エアータイプの中でも上の写真のように「銀葉種」と「緑葉種」の2種類に分類することができます。
1-1-1.銀葉種(写真・左)
明るい環境を好み、乾燥に強い反面、長時間の湿気に弱く腐りやすい特徴を持っています。
葉の表面を※「トリコーム」と言われる無数の白銀色の毛に覆われているため、銀葉種と呼ばれます。
※トリコーム…チランジアが雨や霧で株が濡れた際に効率よく水分を吸収する為の組織。
1-1-2.緑葉種(写真・右)
銀葉種とは性質が真逆で、直射日光が苦手とし、水を好むため乾燥に弱いという特徴をもっています。
葉の表面の「トリコーム」が少なく緑色に見えるため、緑葉種と呼ばれます。
1-2.エアプランツの各部の名称
エアプランツは種類によって構造に差があります。エアプランツの魅力をより深く知るためにも、一般的な器官の名称を覚えておかれるといいでしょう。
2.エアプランツの種類~入門種から希少種20選~
ここから初心者向けの育てやすい種類と、上級者向けの希少品種を、それぞれ厳選して10種ずつ紹介します。
品種ごとに育てやすさや入手難易度(ただし独断と偏見に基づく)を下図のように〇・☆印で示していますので、購入の前の参考にされてください。
2-1.手軽で育てやすい入門種10選
100円ショップや園芸店などでも手に入りやすく、初心者の方にも育てやすい品種を10選を紹介します。
2-1-1.ストリクタ(Tillandsia stricta)
100円ショップでもよく見かける品種。ストリクタ・ソフトリーフと言う名でも流通しています。ストリクタは水を好み、あげればあげるほど元気に大きく成長していくため、※クランプしやすい品種です。世話好きの人にはオススメです。
※クランプ…親株が子株を出す事を繰り返し、群生していく様。
クランプした株は一斉に花を咲かせた姿が圧巻で、単体よりも丈夫で育てやすいです。ただし、群生なので風が悪くならないよう、こまめな枯れ葉除去が必要になります。
2-1-2.ハリシー(Tillandsia harrisii)
銀葉種を代表する種。銀色のトリコームが美しく、ロゼット状(螺旋状)に展開していきます。育てやすく、入門種として位置づけているため、ぜひとも挑戦したい品種。
2-1-3.ジュンセア (Tillandsia juncea)
小型でトリコームが少ないため一見緑葉種にみえますが、これも立派な銀葉種。細い葉が密着し、グラス系とも呼ばれます。乾燥に強く、繁殖力旺盛です。
2-1-4.カプトメデューサエ (Tillandsia caput-medusae)
ギリシャ神話に登場した蛇の髪をもつ「メデューサ」が由来。ネーミングは不気味ですが、初心者にも育てやすく、親しみやすい品種です。
2-1-5.ブラキカウロス(Tillandsia brachycaulos)
複数の系統で知られる緑葉系の品種。水を好み、湿度の高い環境を好む為、置き鉢での育成がおすすめ。
カピタータ(Tillandsia capitata)やヴェルティナ(Tillandsia velutina)で流通していることも多いようです。
2-1-6.コットンキャンディー(Tillandsia Cotton Candy)
先ほど紹介したストリクタ(Tillandsia stricta)とレクルヴィフォリア(Tillandsia recurvifolia)の交配種。鮮やかな銀色のトリコームに、思わず見とれてしまうような花を咲かせる銀葉種。花が大変綺麗なので女性に人気があります。丈夫で育てやすく、子株を出しやすいため、初心者にもおすすめです。
2-1-7.コルビー(Tillandsia kolbii)
葉が同じ方向にカールするコルビー。可愛らしい姿が人気で、100円ショップでも手に入ります。
2-1-8.フクシー(Tillandsia fuchsii)
針のような細い葉を四方に展開するフクシー。栽培は簡単ですが、夏の暑さに弱く、乾燥すると葉先から枯れだすので注意が必要です。
2-1-9.パレアセア(Tillandsia paleacea)
ふわふさしたトリコームが美しい銀葉種。サイズは大きいものから小さいものまで様々です。暑さ・寒さ・乾燥に強いので管理しやすい品種といえます。
2-1-10.ウスネオイデス(Tillandsia usneoides)
フワフワとしたルックスが特徴のウスネオイデス。スパニッシュモスの別名で知られ、熱帯植物園などでよく見かけるほか、緑化装飾でも用いられます。極端に乾燥を嫌うため、冬場はこまめな水やりもしくは加湿器のある部屋で管理するとよいでしょう。
もともと原産地では、ウスネオイデスを梱包材として利用していたようです。
2-2.挑戦!育成困難な希少種10選
次は流通量が極めて少ない、希少種について紹介していきます。育成も困難な種が多いため上級者向けですが、挑戦し甲斐もあるのではないでしょうか。
2-2-1.ギエリシー(Tillandsia gilliesii)
3~4cm程度の小型種。肉厚な葉は扇型に展開していきます。ボリビアやアルゼンチンに分布し、1800~2800mの高山地帯に自生しているため、高温多湿の日本の夏にはきわめて弱い特徴を持っています。涼しく乾燥した部屋での管理が理想です。
2-2-2.ヒルタ (Tillandsia hirta)
ギエリシーとよく似ており、葉が互生する小型なヒルタ。こちらも暑さに弱いため、かなりデリケートな管理が必要です。育成も他のエアプランツに比べかなり難しく、上級者向けでしょう。
2-2-3.ペナスコエンシス(Tillandsia penascoensis)
2004年に発見された新種で、白銀の輝くトリコームが美しい。酷暑に弱く、乾燥にも弱いという気難い性質があるため、こちらも栽培は困難。
2-2-4.カピラリス(Tillandsia capillaris)
小型で花つきが良く、群生しやすい特徴をもったカピラリス。急激な環境の変化に弱く、寒さ・暑さ・強光線を嫌います。繊細な管理が必要な為、上級者向けと言えます。
2-2-5.ウンベラータ(Tillandsia umbellata)
直径6cm程度の大輪の青花を咲かせるウンベラータ。雲霧林(うんむりん)という湿度が高い霧に覆われたような地域に分布しているため、管理としては水苔栽培で、常に用土がやや湿った状態を保たせた方が良いでしょう。
2-2-6.アレキタエ(Tillandsia arequitae)
多肉質で存在感のあるアレキタエ。希少種の中では比較的丈夫です。生長は遅いためじっくりと管理したい人向きといえます。また、そのゴツゴツとした容姿からは想像もつかないような、可憐で美しい白花を咲かせます。入手しやすければ間違いなく人気が出ると思われる種。
2-2-7.アトロヴィリディペタラ(Tillandsia atroviridipetala)
四方に広がる銀葉がおしゃれなアトロヴィリディペタラ。こちらも日本の暑さは苦手です。風通しの良い場所に置いて、多めの水やりで管理します。どちらかといえば中級者向けの品種。濃い緑色の花はコントラストが美しく印象的です。写真にわずかに写っていますね。
2-2-8.ペイラノイ(Tillandsia peiranoi)
葉にストライプ模様が入る、個性的な小型種ペイラノイ。乾燥には強いですが、湿度を保って管理すると元気に育ちます。生長速度はいたって遅い。
2-2-9.スプレンゲリアナ(Tillandsia sprengeliana)
水玉型の形状と、ザラメが付いたようトリコームが眩いスプレンゲアナ。2013年に※ワシントン条約の規制が緩和されたばかりで、日本ではまだ流通量が少ない希少な品種です。
ワシントン条約…絶滅のおそれのある野生動物や植物の国際取引に関する条約。規制がかかれば輸入できない。
2-2-10.エディシアエ(Tillandsia edithiae)
写真のように茎立し、葉が四方に展開するエディシアエ。鮮やかな赤花を咲かせ、花を咲かせなくても子株を出すという特徴があります。紹介してきた希少種の中では最も栽培が容易の為、希少種チャレンジに打ってつけの品種です。
3.独自の魅力が光るエアプランツ33選
次に数あるエアプランツの中から独自の魅力を持った品種を以下の4つに分けて紹介します。
3-1.魅惑的な花に心奪われる美種10選
3-2.歳月に心打たれるクランプ種10選
3-3.貫禄の大型種10選
3-4.異彩を放つ!希少ヴィヴィパラ種3選
3-1.魅惑的な花に心奪われる美種10選
エアアプランツは種類によって、可憐な花やゴージャスな花を咲かせます。中には思わず見とれてしまうほど魅惑的な花を咲かせる種類もあり、それがエアプランツの魅力にもなっています。
ここでは特に花が美しい種類を厳選して10種紹介していきます。
3-1-1.キアネア(Tillandsia cyanea)
育成も容易な日本でもお馴染みの「花アナナス」ことキアネア。緑葉種で水を好むため、常に葉の間に水を貯めて管理すると花を咲かせやすくなります。鮮やかなピンクの花苞と紫の花のグラデーションが美しいですね。
3-1-2.フネブリス(Tillandsia funebris)
オールドゴールドやレンガ色などの茶系で、愛くるしい花を咲かせます。育成は容易で、花も咲かせやすいため初心者にもおすすめ。下の写真のブラウンカラーは希少で、なかなかお目にかかれません。
3-1-3.カクティコラ(Tillandsia cacticola)
原産地ではサボテン(カクタス)に着生することからその名が付いたカクティコラ。気品のある淡い薄紫色の花苞から、クリーム色と紫色の可憐な花を咲かせます。
3-1-4.カッパーペニー(Tillandsia Copper Penny)
鮮やかな山吹色(銅色)の花を咲かせることから“ペニー”という名前がつけられました。肉厚でカールした葉が特徴で、比較的花を咲かせやすい品種です。また花に香りがあるのも特徴です。
3-1-5.ロッテアエ(Tillandsia lotteae)
近年流通量が減ってきたロッテアエ。丈夫で強健なため育成は容易。鮮やかな黄色の花苞に愛らしい黄色の花を咲かせます。また花には香りがあり、花径の長さも15㎝程度で見ごたえ十分です。
3-1-6.プルモーサ(Tillandsia plumosa)
白銀のふさふさしたトリコームで覆われたプルモーサ。比較的水を好み、夏の暑さに若干弱い性質があります。薄紅色の花苞から、スタイリッシュなグリーンの花が咲きます。
3-1-7.ブルボーサ(Tillandsia bulbosa)
つぼ型の株からウネウネとした葉を出す姿がユニークなブルボーサ。手に入りやすく、花を付けやすい品種との一つです。真っ赤な花苞から咲く流麗な濃い紫色の花は、個性的なフォルムを一層際立たせてくれます。
3-1-8.テヌイフォリア・ストロビリフォルミス(Tillandsia tenuifolia var.strobiliformis)
テヌイフォリア種の一つで、花つきが良く、水やりを多めに管理すると毎年開花するほど。鮮やかなピンクの花苞に白の花のコントラストが美しい。
3-1-9.フィリフォリア(Tillandsia filifolia)
フクシーにも似た緑葉種のフィリフォリア。水を好むため湿度を保ってあげると良いでしょう。情緒のある姿をしており、ポツポツと咲かせる小さな薄紫色の花も趣を感じさせてくれます。
3-1-10.アルベルティアナ(Tillandsia albertiana)
子株は出しやすいが、花を数年に一度しか咲かせないという、ちょっと変わった性質のアルベルティアナ。花を咲かせることが困難な品種として知られていますが、気品のある鮮やかな真紅の花を咲かせるため、挑戦する価値はあるといえるでしょう。
3-2.歳月に心打たれるクランプ種10選
エアプランツは育てていると子株を出します。子株は親株から切り離し、増やすこともできるのですが、その子株を切り離さずに、群生させる“クランプ”という楽しみ方があります。
クランプは極めて時間がかかるため、いくつもの子株がクランプしたものは、サイズ感だけでなく、歳月を経てきた存在感があります。
ここでは比較的クランプしやすく、またクランプした際の姿が美しい種類を、厳選して10種紹介します。
3-2-1.イオナンタ(Tillandsia ionantha “Mexico”)
エアプランツの中でも最もポピュラーな品種。イオナンタには様々な変異種があり、今回は代表的なイオナンタ・メキシコを紹介します。イオナンタは日本語で「スミレ色」という意味で、筒状花が紫色であることから付けられました。子株を出しやすく、花も咲きやすいという特徴があります。
クランプするとピンクと紫色のコントラストが秀麗。
3-2-2.ベルゲリ(Tillandsia bergeri)
暑さ・寒さにも非常に強く、0℃までであれば越冬可能なベルゲリ。花を咲かせにくいが子株を出しやすいと言う特徴があります。クランプ入門種です。
3-2-3.ブッツィー(Tillandsia butzii)
チランジアの中では珍しく、茎の部分にまだら模様が入るブッツィー。手に入りやすく管理は比較的容易。開花しなくても子株を出しやすいので、こちらもクランプ入門種です。
3-2-4.シーディアナ(Tillandsia schiedeana)
長く繊細で鮮やかなグリーンの葉が特徴のシーディアナ。水を好み、多めの水やりで調子よく育ちます。種子を付けると子株が出にくくなる為、クランプさせたいときはすぐに取り除くようにしましょう。
3-2-5.フンキアナ(Tillandsia funckiana)
細く柔らかな葉をもつフンキアナ。クランプするとふんわりした優しい印象になり人気があります。やや寒さに弱いという特徴があります。
3-2-6.レクルヴィフォリア・サブセクンディフォリア(Tillandsia recurvifolia var.subsecundifolia)
乾燥にも暑さにも、寒さにも強いレクルヴィフォリア。同じ方向に湾曲するシルバーの葉が美しく、育成も比較的容易です。写真でも見て取れるように鮮やかな赤い花苞に白い花が際立つ、クランプしやすい品種になります。
3-2-7.クロカータ(Tillandsia crocata)
先ほど紹介したカッパーペニー(Tillandsia1 “Copper Penny”) とよく似たクロカータ。トリコームが艶やかで、カールしない葉が特徴です。湿度が高く、明るめの環境で管理してあげるとクランプしやすくなります。
3-2-8.マレモンティー(Tillandsia mallemontii)
先ほどのクロカータ(Tillandsia crocata)に性質もよく似たマレモンティー。乾燥には若干弱いですが、群生にすることで力強く成長します。また紫色の花には強い香りがあります。クランプでの育成がおすすめの品種です。
3-2-9.バンデンシス(Tillandsia bandensis)
上記のマレモンティー(Tillandsia mallemontii)の近種。しかしバンデンシスの方がやや葉が短く、育成は容易。環境が良いと毎年のように開花し、花と一緒にクランプを楽しめるという特徴があります。
3-2-10.アエラントス(Tillandsia aeranthos)
育てやすく花も咲きやすいアエラントス。ピンクの花苞と濃い紫色の花のコントラストが鮮麗。子株を出しやすいという性質もあり、クランプした株に一斉に花が咲くとまさに圧巻です。こちらもクランプ入門種と言えるでしょう。
3-3.貫禄の大型種10選
エアプランツは小~中型サイズの種が多く、大型サイズになる品種はほんの一部です。
大型に育つ種であっても、大きくなるにはクランプ同様に時間がかかるため、なかなかビッグサイズのエアプランツにはお目にかかれません。しかし、歳月をかけて巨大化したエアプランツには貫禄があり、その迫力は一見の価値があります。
ここではそんな大型種のエアプランツを10種紹介していきます。ぜひ気長に育ててみてはどうでしょう。
3-3-1.キセログラフィカ(Tillandsia xerographica)
シルバーの葉が球形に育つ美しいキセログラフィカ。エアプランツの中で特に高い人気を誇ります。その大きさは最大で直径40cmにもなります。近年ではワシントン条約により取引が規制されています。今は簡単に手に入りますがそのうち出回らなくなる可能性もあるのかもしれません。
3-3-2.ファシクラータ(Tillandsia fasciculata)
その大きさは最大でなんと直径80cm、高さ35cmにもなるファシクラータ。手に入りやすく安価で、育成も容易な為大型種の入門編としておすすめです。
3-3-3.ドゥラティー・サクサティリス(Tillandsia duratii var.saxatilis)
最大直径50cm、高さ80cmになると言われるドゥラティー。写真を見ればそれ以上のサイズになっていそうですね。葉先がカールしており、個性的でインテリア性に富んでいます。自生地では木の枝に葉を絡めて生長する為、このような葉形になったといわれています。
3-3-4.カピタータ(Tillandsia capitata)
カピタータはピーチ・イエロー・オレンジなど様々な品種が存在します。最大直径45㎝ともなる緑葉種の大型品種です。水やりをやや多めに管理すると良いでしょう。
3-3-5.テクトルム(Tillandsia tectorum)
白銀のトリコームが輝く美麗な品種。直径50㎝・高さが70㎝に達するものもあり、鑑賞価値の高い魅惑の品種です。
3-3-6.チアペンシス(Tillandsia chiapensis)
肉厚な葉に大きな花苞までトリコームに覆われた姿が特徴的。育成は容易ですが、生長が遅いことで知られています。気長に大株に成長するのを待ちましょう。最大の直径は30㎝にもなります。
3-3-7.ストラミネア(Tillandsia straminea)
直径50㎝にもなるストラミネア。大型種であるとともに、美麗な花を咲かせるのも特徴です。育成は容易で大型の入門種としておすすめの品種です。
3-3-8.ストレプトフィラ(Tillandsia streptophylla)
直径30㎝にまで成長するストレプトフィラ。コロコロしたつぼ型の可愛らしい品種です。と言っても上の写真では想像もつかないと思います。よく販売されているサイズは下の写真です。劇的な変化を遂げてますね。水を好む人気の品種でもあります。
3-3-9.セレリアナ(Tillandsia seleriana)
ぼてっとした風貌で気持ち悪い。なのになぜか可愛く見える独特の個性の持ち主。原産地では葉の内側にアリが住んでいる「アリ植物」としても知られています。高さが30㎝以上にもなる大型の品種です。
3-3-10.ヒルダエ(Tillandsia hildae)
今回紹介した大型種の中で最も入手困難なヒルダエ。葉のストライプがクールです。生長してきたら葉の間に水を貯めて管理して下さい。開花時には花茎を含めなんと2mのサイズにもするそうです。
3-4.異彩を放つ!希少ヴィヴィパラ種3選
エアプランツにはヴィヴィパラ種という希少種があります。
多くのエアプランツは、親株の根元や葉の間から子株を出しますが、“ヴィヴィパラ種”は花茎から子株を出すことがあり、花に子株がつくので、ユニークな形になります。
3-4-1.フレクスオーサ・ヴィヴィパラ(Tillandsia flexuosa “vivipara fom”)
園芸店などでは花茎の単体のものが流通していますが、多くの子株をつけている姿は魅力的です。最近は通販などで子株を出したフレクスオーサを目にする機会も増えてきました。
3-4-2.インターメディア(Tillandsia intermedia“vivipara fom”)
ベイレイなど同じ「つぼ型」の種。こちらは入手が困難な為、見つけられたら即買いをおすすめいたします。
3-4-3.ベイレイ・ハリーズコメット(Tillandsia baileyi halley’s comet“vivipara fom”)
ハレー惑星という意味を持つ“ハリーズコメット”。基本種のベイレイの突然変異とされています。今までの2種に比べ、見た目の華やかさは劣りますが、ちゃんとしたヴィヴィパラ種。下の写真を見るとしっかり花茎から子株が出てきている様子が窺えます。
4.購入前にチェック!健全なエアプランツの見極め方4つのポイント
健全なエアプランツの見極め方は以下の4つです。
①葉につやがあり、瑞々しい。
②芯にほどよく弾力がある。
③株に重量感がある。
④株に変色したところがない。
エアプランツを実際に購入しようと思ったら「どんな株を選べばいいんだろう?」「どうせ買うなら元気のいい株を選びたい」とお考えの方も多いでしょう。
園芸店や100円ショップに至るまで様々な場所で見かけるエアプランツですが、まれに弱ったエアプランツや、中には枯れてしまったエアプランツを販売していることも。エアプランツは育て方が特殊なため仕方がないことですが、購入するときは4つのポイントを押さえ健全な株を選ぶようにしましょう。
それぞれのポイントを説明していきます。
ポイント① 葉に艶があり、みずみずしいか?
正しく管理していれば葉に勢いがあります。水不足だと葉の両端が中に巻き込んでいたり、シワが出ていたり、葉先が枯れ始めたりします。
ポイント② 芯に程よい弾力はあるか
元気な株かを確認するには、芯の部分をグッグッと押してみれば、しっかり詰まっているかを判断できます。元気が無かったり、腐りかけている株はスカスカであったり、ブヨブヨしていてすぐにわかります。
ポイント③ 株に重量感はあるか
しっかり管理されている株はしっかり詰まっている分、ドシッとした植物の重さを感じるはずです。持ってみて軽いようであれば単なる水不足か、芯の方から腐ってきているサインかもしれないので購入は見送りましょう。
ポイント④ 株に変色したところはないか?
葉に水を貯めたままにされ、腐っている場合や、水切れにより葉が写真のようにグレーや褐色になっているものも避けましょう。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は色々な視点から、角度からエアプランツの種類を見ていきました。
今すでに育てている品種や、これから購入するエアプランツの参考になれば幸いです。
エアプランツは奥が深く未知の魅力に溢れています。この記事を読んだ多くの方の生活に、エアプランツとの接点が増えればうれしく思います。
知人から教えて頂いたのですが、なぜ無断で他人の画像を使っているのですか?
会社として運営しているにも関わらず、人のコンテンツをパクって自サイトのコンテンツにしているやり方はどうかと思います。
最低ですね。
M 様
ご指摘ありがとうございます。
M様、並びに知人の方や画像の著作者、たくさんの方を不快にさせてしまい大変申し訳ございません。
今現在、画像の差し替え作業や、サイト情報の掲載など、、改善作業に努めさせていただきております。
今後は、全ての方が不快なく快適に、分かりやすく・見やすいお役立ちサイトを確立していきたいと思っている所存です。
重複してしまいますが、この度は誠に申し訳ございませんでした。
数ヶ月前から変わった植物の育成にはまり、このサイトにたどりつきました。
主に多肉植物、そしてこのエアプランツの記事を拝見させていただいております。
種類毎や育て方にに細かな説明やアドバイスがあり、とても魅力的です。画像がついているのもうれしい。
これからも参考にさせていただきます!
Pitt 様
メッセージまたお褒めのお言葉を頂き誠にありがとうございます。
とても励みになります。
これからも、より分かりやすくより見やすいコンテンツ作りに励み、皆さまのお役に少しでも立つことができればと考えております。
今後とも、A.T.Gのご観覧を是非とも宜しくお願い致します。
また、Pitt様の多肉植物、そしてエアプランツが活き活きと元気に育成することを心よりお祈りいたしております。