
ベンジャミンは観葉植物の中でも最もポピュラーな種類の一つで、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
お部屋のインテリアに合わせやすく、育てやすいのが魅力です。
実際に購入を考えたときに気になることは、「どんな部屋におけるの?」、「日が当たらない部屋でも枯れないかな?」、「私にも育てられるかしら?」、「どんな種類があるのか見てみたい。」こんな疑問ではないでしょうか。
ここではベンジャミンの種類、ベンジャミンが置ける部屋の明るさ、楽しみ方、育て方などを一挙に紹介していきます。
1.観葉植物ベンジャミンの故郷と性質
2.こんなにある!?魅力的なベンジャミンの仲間たち
3.こんな場所に置ける!ベンジャミンに適した部屋の明るさ
4.ベンジャミンの魅力を最高に引き出す飾り方と、楽しみ方
5.ベンジャミンの水やり方法(メンテナンス)
6.どんな人(ライフスタイル)に向いている?
1.観葉植物ベンジャミンの故郷と性質
ベンジャミンは葉に光沢があり美しく、種類によって色々な表情をみせてくれます。国内ではおしゃれなカフェなどでよく見かけます。
もともとインド、東南アジアなどの熱帯地方が原産で、温かくて、明るい場所を好みます。
観葉植物の多くは熱帯地方で自生しているものが多く、日本の冬の寒さに耐えられず枯れてしまうこともあります。
その中でもベンジャミンは寒さに強く、5℃くらいまでは平気です。関東以南にお住まいの方でしたら冬でも十分に冬越しできます。
日光が大好きですが、夏の直射日光に当たると葉が焼けてしまうので、レースのカーテン越しに日光が差し込むようなお部屋が一番元気に育ちます。
また、ベンジャミンは急に環境が変わると葉を落としてしまう性質があり、明るい場所から暗い場所へ移動したりすると、葉がポロポロと落ちることがあります。
これは新しい環境に慣れるための新陳代謝ですので、あまり心配はいりません。
2.こんなにある!?魅力的なベンジャミンの仲間たち
ベンジャミンにはいくつかの種類があり、明るい色の品種や、シックな印象のものなど様々です。
これは「枝変わり」といって、成長の途中で突然変異などにより、原種が持つ遺伝性質とは違うものを生じる現象等でできた品種です。
もともとの性質は大きく変わりませんが、各種類の一番の違いは葉の色味や形です。
どんなものがあるのか、実際に見てみましょう。
2-1.フィカス・ベンジャミナ
一番オーソドックスな「ベンジャミン」です。葉の深い緑色が渋い印象を与え、和・洋どちらのお部屋にも合わせやすいのが特徴です。
2-2.ゴールデンプリンセス
ベンジャミンの枝変わりによってできた斑入りの品種で、葉の色は黄緑色と薄く、葉のふちには「斑」と呼ばれる白い模様が入りベーシックなベンジャミンよりも明るい印象を与えてくれます。暗めのインテリアが多いお部屋などに置くと雰囲気が明るくなっていいですね。
2-3.スターライト
ベンジャミンの枝変わりでできた斑入り品種で、濃い緑色の葉のふちには大きな白乳色の斑が入ります。寒い場所や暗い場所には弱いのもですが、さわやかな印象でとてもおしゃれなベンジャミンです。
2-4.ベンジャミンライム
ライム色の葉がとても美しい品種です。
ベーシックなベンジャミンと見比べれば一目瞭然ですが、とても明るい印象を与えてくれます。
お部屋のなかでもシンボルツリーとして活躍してくれるでしょう。
2-5.ベンジャミンブラック
こちらも名前の通り葉色が深い深い緑色、というより黒味を帯びた葉色のベンジャミンです。
とてもシックでかっこいい印象で、モノトーンでインテリアを統一しているお部屋にはピッタリです。
2-6.ベンジャミン ヌダ
写真では分かりにくいかもしれませんが、今までのベンジャミンとは葉型が違い小型で細長く、肉厚な葉をしています。
肉厚葉のせいで枝が垂れ下がるという特徴もあります。
とても素朴な印象があり、ナチュラル系のお部屋にオススメです。
2-7.ベンジャミン バロック
葉がクルクルと巻いているのが特徴です。これは病気でも何でもなく、もともとこんな葉で生まれてきました。
見るからに個性的でとてもユーモアに富んだベンジャミンでしょ?
お部屋に飾ると一つのオブジェとしてとても存在感があり、とても人気があります。
これら「枝変わり」の品種はもともとの性質は大きく変わりませんので、好みの葉色で選んでみてはいかがでしょう。
3.こんな場所に置ける!ベンジャミンに適した部屋の明るさ
前記の通り、ベンジャミンは日当たりを好みます。
できるだけ直射日光を避け、下図①のような明るい環境で育ててあげると良いでしょう。
ベンジャミンを直射日光に当ててしまうと「葉焼け」といって、人間で例えると日焼けと同じ症状を起こします。
②、③と暗くなるにつれて、株自体の元気や葉色・葉落ちがひどくなります。
④のような場所だと葉がすべて落ちて枯れます。
また、スターライトやゴールデンプリンセスのような葉に斑が入る品種は、斑が入ってない品種に比べると、弱いのでなるべく①のような明るい環境に置いてください。
どうしても暗い場所へ置きたいときは…
観葉植物を販売している花屋さんなどは、ベンジャミンを温室など明るい環境に保管してあります。
ベンジャミンは急な環境の変化を嫌がるので、いきなり暗いお部屋へ置くのではなく、①→②→③のような環境へ1週間ずつ置いて徐々に暗い部屋に移動してください。つまり環境に慣らしていくということですね。
若干の葉落ち・痛みは出るものの、いきなり暗い場所へ置くより痛みは大幅に少なくなります。
4.ベンジャミンの魅力を最高に引き出す飾り方と、楽しみ方
ベンジャミンは新しい葉が成長する姿がとても美しく、またインテリアに最も映える観葉植物ですので、いろんな楽しみ方ができます。
ベンジャミンを最高に楽しむためのポイントを教えます。
それでは見ていきましょう。
4-1.新芽の美しさと成長、そして剪定を楽しむ
ベンジャミンは春から夏にかけて新芽が一斉に芽吹きます。
きらきらと光沢のある葉が茂る姿は、ため息が漏れるほど美しいものです。
また、ベンジャミンはとても成長が早く、環境にもよりますが、特に春から秋にかけてはグングン成長します。
また、ベンジャミンは刈り込みにも強いので、好きな形にカットしてみるのも楽しみ方のひとつです。
こんな面白い形に仕上げることもできます。
4-2. 花を楽しむ
この「実」のような写真、これはベンジャミンの「花」です。
上手に育成しているとまれにこのような花が付くことがあります。簡単ではありませんが挑戦してみてはいかがでしょういか?
株自体が元気なことはもちろんですが、しっかり光に当て、ある程度大きく育てると花をつけやすくなります。
4-3. ベンジャミンをインテリアとして楽しむ
室内で最も見映えのするベンジャミン。
お部屋のどこに置くかによっても色々な楽しみ方ができます。
お部屋を一気にセンス良く変えるベンジャミンの飾り方を紹介します。
4-3-1. 小・中型サイズのベンジャミンを楽しむ
小ぶりベンジャミンでもその魅力はそのままに、テーブルやラック・シェルフなど好きな所へ置いて楽しめます。
可愛いグリーンが雑貨感覚で楽しめ、お部屋がカフェのような雰囲気になります。
4-3-2.空白のスペースへ置いてベンジャミンを楽しむ
お部屋の中で、何もなく寂しく感じる空間には大きなベンジャミンがよく合います。
これは空白になっているスペースにグリーンを飾るテクニックです。
鮮やかなグリーンがインテリアの背景となって、瑞々しくさわやかな印象に変わります。
4-3-3. 特大サイズを置いて楽しむ
ベンジャミンはシンボルツリーとして存在感バツグンです。
お部屋の目立つ位置に特大サイズをドンと置いてみましょう。これだけでお部屋の印象がガラッと変わります。
ベンジャミンのような、シンプルなシルエットの観葉植物ほどビッグサイズにすることで、空間を支配してしまうほどの力を発揮します。さらに、主役が決まるとフォーカルポイントが生まれるので、空間が引き締まります。
森の木陰のような印象もベンジャミンならではですね。
4-3-4.シンメトリーで楽しむ!
ベンジャミンを左右対称(シンメトリー)で置いてみましょう。それだけでお部屋がモダンな印象に変わります。
左右一対でベンジャミンを置くと、その空間に中心が生まれ、安定感が増します。
また、シンメトリーという左右対称な様式美が実際の人間には存在しないため、人は憧れに近い感情で本能的に惹かれてしまうそうです。つまり、本能的に美しいと感じてしまう心理的テクニックともいえます、
4-3-5. 廊下や玄関先で楽しむ!
ベンジャミンを扉など入口などに置くことで、とても落ち着いたおしゃれな気品の雰囲気になります。
またベンジャミンはボリュームがあるのでお部屋の中が見えないようパーテンション替わりにもなります。
5.ベンジャミンの水やり方法(メンテナンス)
次に、ベンジャミンの水のやり方について教えます。
実はベンジャミンはとても水を好む植物です。
ベンジャミンを枯らしてしまう原因で最も多いのが『水が足りない』です。
しかし水やりって…多くてもダメ!少なくてもダメ!「いったいどの位の水をあげたらよいの?」とよく聞かれるのですが、水の量は全く気にしないでください…
ポイントはたった1つ。
『土を見ること・触ること』 です。
土が乾いている=植物が吸える水が無い
つまり、土が湿っているのに更に水をあげてしまうと土はずっと湿った状態になり、一般的に言う「水が多い・やり過ぎ」と言うことになります。
これは根が呼吸できず腐ってしまう「根腐れ」に繋がり、最後には枯れてしまう恐れもあります。
逆に土が乾いているのに、いつまでも水をあげずにいることは「水が少ない・足りない」という事。
植物は脱水症状になり、枯れてしまいます。
まずは、水やり方法の意識を水の量から土の乾きへ移してみましょう。
でも、土が乾いているか湿っているかなんて見ただけではわかんないよ。と思われる方。確かにわかりずらいですよね。
そんな時は、指を1本、土に軽くつけてみて下さい。湿っていればジメジメした感触で、指に土が付きます。
乾いていればサラサラしていて、指に土はほとんど付きません。
土を確認し乾いていれば次に水やりです。
必ず鉢の下には、受け皿(受け皿は深めのものが便利です)を敷いておきましょう。
そして水が鉢の下から流れてくるまでたっぷり与えます。
ここで勢い良くたくさんの水をあげると、受け皿からもあふれ出てしまうので、少しずつ様子を見ながら与えます。
また鉢から受け皿に流れ出た水は、10分ほど土に水が染み込むのを待って、必ず捨てましょう。
残った水をそのままにしていると根腐れの原因になってしまいます。
水やりの間隔は栽培環境、季節、気温、土、植物・鉢の大きさによってかなり変わってきます。
下記に日数の目安を記します。でもはあくまで目安です!何度も言いますが、土が乾いてから水を与えてください。
春の終わりから夏にかけて
室内の最低気温が25℃前後の時期は、朝か夕方以降1~2日に1回。
初春・秋頃
室内の最低気温最低気温15℃位の時期は、朝か夕方以降2~3日に1回。
冬場
室内の最低気温最低気温10℃以下の時期は、気温の高い日中1週間~10日に1回、土が乾いた翌日に。
同時に霧吹きなどで葉全体に水をかける『葉水』をすると尚良いです。
防虫対策や、葉に乗ったホコリをおとしてくれ、艶がよくなりイキイキとしてきます。
5. どんな人(ライフスタイル)に向いている?
観葉植物を購入するときは、できれば自分のライフスタイルに合った観葉植物を選びたいものですよね。
「正直、頻繁に水かけするのが面倒…」、「出張や旅行などで家をあけることが多いから私にベンジャミンは無理かな…」そう思う方もいるでしょう。そんな方へ裏技を教えます。
出張・旅行時の水やりの方法
実は水やりには、もう1つの方法があるのです。
それが『腰水法』。
腰水とは深めの受け皿やバケツなどの容器に水を貯め、そこにベンジャミンの鉢を浸して、鉢の底から水を吸わせる方法です。
旅行や出張など已むお得ない場合はこの方法をオススメします!
水を与える回数を、容器の水を調節し2週間に1回・1ヶ月に1回などと大幅に減らすことができ、水やりの負担が軽減されます。
そのかわり、植物に痛みが出やすく、根腐れを起こす確率が高くなるリスクもあります。
ポイント①:この方法を行う場合は事前に容器に5㎝前後水を貯めて、1週間で何㎝くらい水位が下がるか(吸ったか)といった実験を行ってください!
そうすることで家を空ける日数だと何㎝水を貯めると良いか算出できると思います。
ポイント②:腰水法も必ず水を与える時は土が乾いてから!
また土が乾いている状態のまま水を張った容器につけると、数分で全ての水を吸収し、鉢が浮いてしまう恐れがあります。
一度上から水を通して、湿らせてから腰水を行って下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまで、ベンジャミンの魅力について紹介してきました。
ベンジャミンは観葉植物の中でも特に育てやすく、おしゃれに飾りやすい種類ですので、ぜひ一度育てて、その楽しさを実感してみてください。
また、どんな観葉植物にもいえることですが、愛情を込めて育ててあげると、観葉植物はそれにこたえるように美しく育っていき、きっとあなたの心をいやしてくれるパートナーになってくれるでしょう。
いいねぇ
みどすきー 様
メッセージありがとうございます。
今後とも「A Tropical Garden」を、何卒宜しくお願い申し上げます。