
観葉植物の寄せ植えはプレゼントしても自分で作っても楽しいものです。
でも、「どんな寄せ植えがセンスが良いいんだろう」、「作るときにどんなことに気を付けたらいいんだろう?」、「どんな寄せ植えがプレゼントにも喜ばれるの?」と悩んでしまいますよね。
ここでは人気のある寄せ植えの3つのパターン、センスの良い寄せ植えの作り方、プレゼントに適した寄せ植えについてご紹介します。
3.寄せ植えをセンス良く作るために、押さえておきたい6つのポイント
1.人気のある寄せ植えの3つのパターン
観葉植物の寄せ植えには大きく分けて3つのパターンがあります。
1-1.サボテン・多肉植物の寄せ植え
寄せ植えで一番人気は多肉植物の寄せ植えです。肉厚な葉とユニークな形は何とも言えぬ可愛らしさがあります。品種が豊富でカラフルなのも魅力。また紅葉したり、小さな花を咲かせたりと、年中楽しむ事ができます。
多肉植物の寄せ植えに興味がある方は『可愛いすぎる!魅力的な多肉植物の寄せ植えとその作り方』を一度ご覧になってください。息をのむほど美しい寄せ植え満載です。
1-2. オーソドックスな観葉植物の寄せ植え
室内でも元気に育つうえ、管理が楽なのが魅力。一種類だけではいまいちインパクトに欠ける場合、寄せ植えにすると、グッと豪華になります。
1-3.花と観葉植物の寄せ植え
観葉植物と季節の花を寄せ植えすると、一気に華やかに変わります。
季節や組み合わせる観葉植物の性質を考慮して作ることが大切です。
2.プレゼントにおすすめの寄せ植え
寄せ植えをプレゼントしたいときは、相手がどんな色を好むか、どんな植物が好きなのか(スタイリッシュが好きなのか、柔らかい感じなのかなど)またはどういう部屋に住んでいるかを考慮して選ぶと、いっそう喜んでもらえるでしょう。
ここでは、個人的に素敵だなと思った、おすすめの寄せ植えを紹介します。
2-1.女性へのプレゼント編
プニプニした質感が可愛らしい多肉植物の寄せ植えは、最近とても人気があります。
その中でも特に器もおしゃれで、センスの良いお店を紹介します。
solxsolさん
ギフトフラワー専門店 PLAZA 花物語さん
2-2.男性へのプレゼント編
ジオラマチックな寄せ植えや、和風テイストな寄せ植えはおすすめです。
左: 日比谷花壇さん /右:Ruplanさん
フルール*バザールさん
インテリアの一つとして飾ってもかっこいいですね。
3.寄せ植えをセンス良く作るために、押さえておきたい6つのポイント
自分で作ってみたいけれど、「どうやったらセンス良く作れるんだろう。」と悩んでしまいますよね。
ここでは寄せ植えをセンス良く作るためのポイントを6つに絞って紹介します。
3-1.葉の大きさ・形に注意する
葉の大きさ・形・色が異なるものを組み合わせて。
同じような葉を組み合わせると、植物の境目がわからなくなり、単調な印象になってしまいます。
シャープな葉のコンシンネ、丸みを帯びた葉のヒポエステス、密集した葉のシダを組み合わせた寄せ植え。それぞれの個性が引き立つ寄せ植えですね。
セローム、ポトス、プミラ、テーブルヤシの組み合わせ。
こちらも葉の形、そして色味が異なるため、それぞれの個性が強調されて、美しい寄せ植えに仕上がっています。
3-2.主役と脇役を組み合わせる
個性的でインパクトのある植物は主役に向きます。
しかし主役の植物ばかりで植え込んでしまうと、互いの個性を打ち消してしまいます。あえて脇役を組み合わせて主役を引き立てるように仕上げましょう。
こちらはコンシンネ、シンゴニューム、オキシカルジューム、テーブルヤシの組み合わせ。
悪くはないのですが、主役が定まらないと、何となく野暮ったく見えてしまいます。
こちらは主役をオーガスタに、グズマニア、ゴッドセフィアーナ、カンガルーアイビーの組み合わせ。
やはり主役が決まるとフォーカルポイントが生まれるので、全体が引き締まりますね。
3-3.生長のタイプを考慮して植え込む
観葉植物には大きく分けて3つの生長タイプがあります。
一つ目は上に向かって伸びるタイプ(ヤシ類など)
二つ目は横に広がるタイプ(ワイヤープランツなど)
三つ目は下に向かって垂れるタイプ(アイビーなど)
これらをバランスよく植えることで、長期間寄せ植えを楽しむことができます。
カラジュームを主役に、コンシンネ、シノブの組み合わせ。主役も決まってカッコいいですね。
カラジウム、コンシンネは上に向かって生長します。シノブは横に広がりながら生長します。このような組み合わせは、見た目のバランスが良いだけでなく、長期間美しい状態を観賞できます。
3-4.高低差にメリハリをつける
高低差をつけることにより、寄せ植え全体がバランスよくなり、より綺麗に見えるようになります。
ポイントは①草丈の高いモノ ②中間のもの ③グランドカバー(下草)をバランスよく植えること。
※グランドカバーは土を隠す効果もがあります。
草丈のあるオーガスタを主役に、横に広がるモンステラ、アクセントにアンスリウム、グランドカバーにポトスライムを植え込んだ寄せ植えです。均整のとれた美しさを感じますね。
3-5.植物の色味を考える
“寄せ植えの美しさは色合わせで決まる”といっても過言ではありません。
それぞれの植物が持つ、自然の色味をどれだけ発揮させるかで、見た目がグッと変わります。
色合わせは、大きく分けると3つの系統に分かれます。
3-5-1.グラデーション系
同じ色の植物を使用する場合でも、薄い色から濃い色までを、バランスよく寄せ植えすると非常に美しく仕上がります。
上に伸びるサンスベリアと横に広がるシルバーブルーのセネキオ・サーペンス、パープルのセトクレアセアをバランスよく植え込んだ寄せ植え。ブルーからパープルのグラデーションにイエローの対照的な色が組み合わさって、鮮やかさが強調されてますね。
こちらはパープルフォンニュルンブルグの鮮やかなパープルカラーと器のブルーがうまくグラデーションになっています。タマツヅリ、エケベリアの個性的な葉も光っていますね。
3-5-2.ミックス系
その名の通り、さまざまの色味の植物を使うことにより、華やか雰囲気に仕上げることができます。
グリーンネックレス、火祭り、タマツヅリ、クラッスラ、セダム等の多肉植物の寄せ植え。カラフルですね。
3-5-3.同系色でまとめる
統一感が生まれ存在感が際立ちます。またナチュラルな印象を演出したいときにも。
左: 淡いグリーンでまとめた多肉植物の寄せ植え。この色合いだとナチュラルな雰囲気に仕上がります。
右:コルジリネの銅葉とクテナンテ・トリオスターの赤紫でシックにまとめた寄せ植え。存在感があってかっこいいですね。
3-6.器との相性を考慮する
センスの良い寄せ植えづくりには、器選びも大切なポイント。
ホワイト系の器なら、グリーンのグラデーションの組み合わせがよく映えます。
ブラック系の器なら、和風系の植物や、レッド系の組み合わせがシックに仕上がります。
どんなお部屋に飾るか、どんな植物を植えるか、鉢・植物双方のバランスを考えながら選んでみましょう。
4.元気に育つ寄せ植えづくりに欠かせない5つのポイント
4-1.育成環境が近い種類を組み合わせる
観葉植物を寄せ植えにするときは、育成環境が近いもので組み合わせることが絶対条件です。
注意しておきたいポイントは温度、光、水の3つです
4-1-1.育成温度
植え込みたい植物の育成温度が、極端に違いすぎると、一方が枯れたりするので注意が必要です。
寒さに比較的強いアスパラガス、エケベリア等を組み合わせた寄せ植え
4-1-2.光(日照)
日光を好む植物と日陰を好むでは生育に適した場所が異なります。置き場所を考慮して植物を選んでください。
左:日光を好むコリウスと、明るい日陰を好むプミラで組み合わせています。
右:日光を好むセローム、インパチエンス、アイビーの組み合わせ。
4-1-3.水
水を好む植物、あまり水を必要としない植物があります。同じ場所に植えこむと、どちらかは枯れてしまいますので、似た性質で組み合わせます。
左:乾燥に強いサンスベリア、ミルクブッシュ、エケベリアの寄せ植え。
右上:乾燥に強い多肉植物、グリーンネックレスの寄せ植え。
右下:サボテンのエキノプシス、マミラリア、多肉植物のエケベリアなど個性的な寄せ植え。
4-2.苗の選び方
イキイキと元気に育つ寄せ植えづくりに欠かせないのは、健康な苗を選ぶこと。
健康な苗の見分け方は次の3つです。
①葉、花色の色鮮やかもの
②茎がしっかりして、節が詰まっているもの
③下葉が黄色くなっていないもの
このような苗を選べば問題ないでしょう。
4-3.土の選び方
最適な土を使うと観葉植物はイキイキと元気に育ちます。
自分でブレンドすると、オリジナルの土が作れるのですが、手間と費用が掛かるため、ホームセンターなどで市販されている土で十分です。組み合わせたい植物に応じて土を選んでください。
サボテン、多肉植物の組み合わせ→多肉サボテン用の土
観葉植物メイン→観葉植物の土
花を咲かせたい→花専用の土
5.寄せ植えの作り方
ここからは、実際の作り方について教えます。
5-1.寄せ植えを作る際に準備するもの
① ピンセット
子苗を植え込む時やトゲがある植物を扱う時や、小さな植え込みを行う時に便利です。
② はけ
植え込みが終わって植物、鉢についた土など落とします。作業台の掃除にも使用します。
③ 鉢底ネット
鉢底の穴から軽石、土の落下を防ぎます。
④ スプーン
狭いスペースに土を入れる時に便利です。
⑤ 土入れ(スコップ)
植え込み時に土を入れる時に使います。小さいほうが小さい寄せ植えをする時、便利です。
⑥ ハサミ
植物を切ったり、根を整える時に使用します
⑦ 軽石
根腐れ防止の為に鉢底に入れます。
⑧ 土
・観葉植物寄せ植え→市販の観葉植物用でOKです。
・多肉植物寄せ植え→市販の多肉植物用を使用します。
⑨ 肥料
化成肥料を元肥として使います。
⑩ 新聞紙
鉢底ネットの上に敷きます。ネットのみだと小さい土がポロポロと落ちるのを防ぐ為です。いずれ溶けてなくなります。
⑪ グランドカバー
植え込んだ植物と植物の土が見えないように隠すものです。今回はモスを使用します。
⑫ つき棒
植え込む際に隙間にも土が行き渡るように突く為のもの。※棒状のものならOK ここでは割り箸を使用。
これらを使って、さまざまな寄せ植えを作っていきましょう。
5-2.多肉植物寄せ植えの作り方
まずは人気の多肉植物の寄せ植えからいってみましょう。
作るのはこのデザインです。
寄せ植えしたい多肉植物と器を準備します。
A:エアープランツ/B:リプサリス/C:月うさぎ(カランコエ)/D:カガクノマイ(ポーチュラカ)/E:白ボタン/F:ユーフォルビア・フェロックス/G:セベデリア/H:ブロンズ姫/Iグリーンネックレス
鉢・・・好みの鉢を使ってください。
根腐れ等を防ぐ為、鉢底に穴が開いているほうがいいですね。
手順①
鉢底ネットを穴の大きさより大きくカットして入れます。
手順②
ネットを手で押さえたまま軽石を入れます。
手順③
その上から少量の土を入れます。
手順④
次に少量の肥料(元肥)を入れ、その上から多肉の土を入れます。
植物の根を直接肥料に触れさせないように。
手順⑤
メインとなる植物(背が高い植物等)を植え込みます。
手順⑥
植物のバランス・色味等を頭でイメージしながら植え込んでいきます。
その際、細かい部分はピンセットで植え、スプーンで土を足していきます。
手順⑦
ある程度植え込んだら、あとは前方を植え込んで出来上がりです。
手順⑧
さらに細かい部分は手順⑥と同様にピンセットで植え込んでいきます。
手順⑨
ほぼ完成しました。あとはハケで植物、鉢の土を落としてあげます。
最後に一工夫しましょう。
手順⑩
最後にお好きなフィギュアなど入れれば、インテリア性に富んだ可愛いらしい寄せ植えの完成です。
5-3.観葉植物の寄せ植え
次は観葉植物の寄せ植えを作ってみましょう。
まずは完成写真です。
A:アンスリウム/B:クロトン/C:コンシンネ・レインボー/D:コンシンネ・ホアイボリー/E:マコヤナ/F:ハツユキカズラ/G:マーブルクイーン・ポトス
手順①~③ ここまでは基本的には前回紹介した手順と同じです。
手順④
まず初めにメインの植物を植えます。
背が高い植物を鉢の出来るだけ後ろに植え込みます。そうすることで、正面から見た場合のバランスが良くなります。
さらに植え込む際のポイントとして、植物の正面をを間違えないように。
そして、土をスコップで足していきます。
手順⑤
メインで植え込んだ植物(アンスリウム)は葉の密度が多くない為、そこをカバーする為に細い葉のコンシンネやクロトンで葉と葉の間を埋めていきます。
上記画像を参考にして下さい。
この時、コンシンネやクロトンを一直線に並べす、バランスよく並べていきましょう。
土が入りづらい場合はつき棒で突いて下さい。
手順⑥
あとは写真のように順次、植え込みます。下草は最後に植え込んでバランスを整えましょう。
最後に土をしっかり突き棒で突きながら、隙間がないように埋めてください。
寄せ植えを綺麗にみせるコツとして、ほんの少しだけ正面に向けて斜めに植え込むといいですね。
手順⑦
完成!
完成後は水をあげましょう。
5-4.観葉植物+花苗の寄せ植え
花苗はカランコエを使います。
使用植物は、観葉植物寄せ植えと同じ物を使います。
完成図です。
手順①~⑤までは上記と同じです。
手順⑥
必要に応じて下記の写真のようにカランコエの根を崩しながら植え込んでいきます。
根を崩すときはあまり力を入れず、ほぐすようなイメージです。
両手でカランコエの根の部分を持ち、小指・薬指・中指を使いほぐします。
手順⑦
ここでもカランコエは高低差を付ける為、片方は深く植え、前後をズラして植え込みました。
仕上げに初雪カズラをシンメトリーに植え込み、土が見える所はモスで覆い隠します。
最後にハケで鉢、植物の汚れを落として完成です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまでセンスの良い寄せ植えの作り方や、プレゼントに適した寄せ植えについて紹介してきました。
寄せ植えを作れるようになると、観葉植物の楽しみの幅がグッと広がります。
また、今人気絶頂の多肉植物の寄せ植えも奥が深く、多肉中心の『可愛いすぎる!魅力的な多肉植物の寄せ植えとその作り方』を読んで、いろんな寄せ植えづくりにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
きっとこれまで知らなかった世界が一気に広がり、植物との触れ合いが一層楽しくなること間違い無しです!
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