
パキラは丈夫で育てやすく、根強い人気を誇っている観葉植物ですが、実際に育てたことがある方は、「伸びすぎた枝はどこから剪定したらいいの?」、「大きくなってきたけど植え替えしなきゃいけないの?」、「枯れてきている。でも理由がわからない。」といった悩みを持たれたことがあるかもしれませんね。
ここではそんな悩みを一度に解消できるように、パキラの育て方を詳細にわたってお伝えします。
ここでお伝えする方法を実践していくことで、パキラがより美しく元気な姿に変わっていくことでしょう。
1.パキラを育てるために大切な5つの事【初心者向け】
まずは、パキラを育成するうえで、最も大切で基本となってくる5つのポイントをご紹介したいと思います。
1-1.置き場所
まずは置き場所からです。
室内ではパキラは日光の当たる明るい場所に置いてください。
ただし、夏の直射日光は葉が焼けてします原因になるため、夏に屋外に出す場合は、直射日光を避け、明るい日陰に置いてください。
もともとパキラは暗い場所にも耐えられますが、ずっと暗い場所に置いていると、枝が細く間延びした締まりのない樹形になり、葉が落ちることがあります。
その時は日光に当てるか、明るい部屋に移動してください。
また5℃以下になると落葉しますので、冬(11月~3月)は玄関先や窓際など気温が下がる場所は避けましょう。
1-2.水やり
次に水やりの方法ですが、土の状態を観察して土が白っぽく乾いたらたっぷり水を与えます。ポイントは土が乾くまでは、水を与えないこと。これだけを守ってもらえれば大丈夫です。
土の表面にまんべんなく水をやり、鉢の底から水が流れてくるまで与えてください。
鉢の底に受け皿を敷く場合、受け皿の中に水が残っていると、根が腐り枯れてしまう原因になるため、たまった水は捨てくださいね。
かまいすぎてしまい必要以上に水を与え続けてしまうと、植物の根が腐ってしまい枯れてしまいます。
また乾燥する室内では葉水(※霧吹きで葉に直接水を与えること)をすると美しい葉を維持することができて、病虫害の予防にもなります。葉水は毎日与えるのが効果的です。
水やりのポイントとして、もう一つ。 水を与える時間帯を自分が水やりできる時間帯に合わせましょう。
そうすることでいつも決まったタイミング水を与えることができるため、植物に過度なストレスをかけることが減ります。
もちろん土が湿っていたら水を与える必要はありません。
パキラの水やりについてもっとはっきり知りたい方は『これだけ押さえれば大丈夫!パキラの水やりのタイミングと頻度』に詳しく解説していますので、参考にしてください。
1-3.温度管理
パキラは熱帯地方に自生しているのため高温多湿を好みます。
日本の夏は高温多湿となるので、パキラにとっては生育しやすい環境といえますが、冬の寒さには耐えることができず枯れてしまうことがあります。
冬の室内では5℃以上を目安にしてください。
また、パキラの葉にエアコンの風は当てないでください。
エアコンの風を直接パキラの葉に当てたりすると、葉が乾燥して痛み、枯れていきます。
窓際などの室温が急に下がる場所には置かないことも大切です。
1-4.肥料
肥料を与えることでパキラは美しく元気に育っていきます。
しかし与え方を間違えるとパキラを弱らせてしまう原因にもなりますので、3つのポイントを抑えてください。
①パキラに適した肥料は緩効性化成肥料の固形タイプ。
②与える時期と頻度は春から秋にかけて(5~9月)1~2回。
③肥料の与えすぎは絶対に行わないこと
肥料は園芸店等様々な場所で市販されています。
しかし、いざ購入しようと思ったら、その種類の多さに、 「いったいどれを使えばいいのかわからない。」と迷われる方も多いと思います。
そのときはゆっくり効き目が持続する緩効性化成肥料(無機質肥料)の固形タイプを選ぶといいですね。
緩効性固形肥料は液肥に比べると経済的で手間がかかりません。
肥料を与える時期は春から秋にかけて(5~9月)です。
5~9月に緩効性化成肥料を1~2回(2~3ヶ月に1回)置き肥(※パキラの根元を避けて鉢土の上に固形肥料を置くこと)として与えるだけで十分です。
もし液肥を使われるときは5~9月に2週間に1回の頻度で与えてください。
肥料を与える際の注意点として、不必要な冬には与えたり、規定以上の用量を与えないようにしてください。
多すぎる肥料はパキラの根を痛め、枯らしてしまう原因になるのでご注意ください。
肥料は与え方を間違わなければ、イキイキとしたパキラを育てる上で強力な味方になってくれます。『観葉植物の正しい肥料の与え方と、絶対に注意したい5つの勘違い』に詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
1-5.剪定(枝を切り、形を整えたり、風通しを良くする)
パキラはどこから切っても芽が出ます。 パキラは生命力旺盛で生長が早いのが特徴です。
大きくなり過ぎたと感じたときは思い切って切り戻しをしても大丈夫。
短く切り戻してもすぐ鑑賞できる姿に育ってくれます。
切り戻す場所は前回切り戻した位置から細い幹の根元あたりから切るのがポイントです。
切り口のすぐ下から芽が出てきます。
春ごろに全体を切り戻すと夏ごろにはきれいに葉がそろいます。
パキラの剪定に自信が持てないときは『どこから切るの?はっきり分かる!パキラの剪定方法』にわかりやすい説明を、写真付きで紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
2.病害虫が発生してしまったときの対処法【初心者〜中級者向け】
パキラに発生する害虫はハダニ、コナカイガラムシ、アブラムシです。
被害を最小限に抑えるためには早期発見、早期防除が一番です。
日頃からこまめにチェックし、害虫を見つけたら駆除していきましょう。
布で拭きとったり、勢いよく水をスプレーして吹き飛ばたりすることで駆除できます。
薬剤を使用する場合は天然成分の害虫駆除剤が安全です。
特にスプレータイプが扱いやすく便利です。
駆除後は土に「粒剤」「ペレット剤」ぱらぱら撒いておけば再発を防止できます。
2-1.ハダニ
パキラに発生する害虫の一つにハダニというクモの仲間がいます。
ハダニが発生すると葉の色が退色していくので、日々チェックしていると発生したときに気付くと思います。
ほとんどは 葉の裏側に発生することが多く、高温で乾燥した時期が続くと発生しやすいのでご注意ください。
ハダニ類は水に弱いため葉の裏側にも霧吹きで葉水を与えていると予防ができます。
また、水にざぶっとつけて洗い流しても駆除できます。
殺虫剤を使用する場合は安全で扱いやすい天然系スプレータイプのベニカマイルドスプレー(天然系)などがあります。
実はキンチョールでも効果があります。
2-2.コナカイガラムシ
カイガラムシという害虫の仲間です。新芽や、葉の付け根などに白色の粉で覆われた長さ2~3㎜でワラジ状の虫が寄生し、粉っぽい白い綿状の塊が付きます。
駆除の方法はホースで吹き飛ばすか、水にそのままつけて洗い流すときれいに落ちます。
殺虫剤を使用する場合は扱いやすいスプレータイプのベニカDスプレー、エアゾールタイプで安全な天然系成分のボルンなどがおすすめです。
再発防止のためにオルトラン粒剤を撒いておくと更に効果的です。
薬品特有の臭いが気になる場合は扱いやすく薬品特有の臭いが少ないダントツ水溶剤があります。
高価ですが実はこれが一番効くと思います。
ダントツ水溶剤を水で薄めたものを葉に霧吹きをしたり、土に与えることで効果を発揮します。
2-3.アブラムシ
春以降に現れて、伸び盛りの新芽や若い葉などに群れで着き食害します。
繁殖力旺盛で、排泄物がアリを誘引したり、すす病の原因にもなったりします。
駆除の方法は、勢いよく水をスプレーして吹き飛ばす、鉢ごと水につけて洗い流す、濡らした布や紙でふき取るなどで駆除できます。
薬剤を使用する場合は扱いやすいスプレータイプのベニカDスプレー、ダントツ水溶剤もおすすめです。
こちらも再発防止にオルトラン粒剤を撒いておくと効果が持続します。
2-4.すす病
葉、茎がすすのような黒いカビでおおわれる病気です。
空気中のすす病菌が空気中のほこりやアブラムシ、カイガラムシの排泄物を栄養にして増殖します。
対策としては葉を拭き害虫がいないかを観察して、見つけたら駆除してください。
すす病に聞く薬剤はありませんので、原因となるカイガラムシ、アブラムシに効く薬品で対処しましょう。
害虫を今すぐ駆除してしまいたい方(大半がそうだと思いますが)は、『観葉植物に発生する虫トップ10を一瞬で全滅させる方法』に一瞬で駆除できる方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
3.病害虫予防のポイント
病害虫はできれば発生してほしくないものです。発生を防ぐ方法はパキラを健康に育てて、病害虫の抵抗力をあげることです。
以下に病害虫を予防する5つのポイントをまとめました。
• 日に3時間以上の日光浴をさせること。
• 水やりの基本を心掛け、乾燥、過湿を避けること。
• 込み過ぎた枝葉を切り戻し風通しを良くしておくこと。
• 乾燥、害虫を避けるため、葉に霧吹きを施すこと。
• 必要のない時期に肥料を与えないこと。
この5つの注意点をしっかり守って育てると病害虫に強い健康なパキラに育ちます。
4.その他のトラブルと解決法【初心者〜中級者向け】
ここでは日常でパキラを育てているとき起こりがちなトラブルをQ&A形式でお答えします。
Q1.幹の株が柔らかくなってきて、枯れているように見える。
A1.それは根腐れの可能性があります。パキラは、元々湿潤状態を好む植物ですが、しっかり根が張っていない状態だと土の中の水分をあまり吸収できず、腐ってしまうことがあります。その時は挿し木で新しく芽を出させることをお勧めします。
挿し木の時期は5月中旬から9月中旬が適期です。
パキラが根腐れしたときの対処法は『【完全保存版】根腐れしたパキラを復活させる方法と見分け方』で復活のさせ方や、復活できる基準を解説していますので、参考にしてみてください。
Q2.土の表面に白いカビが生えた場合の対処法は?
A3.まずはスコップなどでカビを取り除きましょう。
パキラの土は水の与えすぎなどでカビが発生することがあります。
すべて有害というわけではないのですが、 カビの中には人間に健康被害を引き起こすようなものもあるため見つけたら取り除く方が無難です。
取り除いた後は新しい用土を足しておいて、控えめな水やりを行ってください。
Q3.パキラの幹にカビが生えています。なぜでしょうか。またどうすればいいでしょうか。
A3. カビが生えている部分や、その周辺でスカスカになっていたり、腐っているような部分はありませんか。
この場合は、その部分を含めて上部は切ってください。そこから新しく芽吹きます。
根元まで腐っているような場合は、腐っている幹を根から全て取り除いてください。
土に穴がぽっこりと空くと思いますので、そこに観葉植物用の土を入れてあげるといいでしょう。
カビが生えているが、これら以外の場合でパキラが健全そうな場合は、特に問題はないと思います。拭き取れるようでしたら拭き取ってください。
もともと幹の皮が剥がれている部分に、よく見ると薄っすらと黒いカビが付着している場合がございますが、その場合も問題ありません。
Q4.3本編み込みのパキラを購入したのですが、そのうち2本が枯れてしまった。
A4.3本編み込みのパキラはそのうちの1本ないし2本が枯れてしまうことがよくあります。
幹が柔らかくなって葉に元気がない、もしくは葉が落ちてしまった場合は、その幹は枯れている可能性があります。
カッターナイフやハサミなどで幹を少し傷つけ切り口が茶色であればその幹は枯れていると判断できます。
編み込む際に幹に過剰なストレスがかかった可能性もあるのですが、原因はよくわかっていません。
植え替え時に枯れた幹を丁寧に取り除いておくと生き残った幹が元気に育ちます。
パキラが枯れる原因と復活させる方法は『パキラが枯れる原因と復活させる方法を教えます』に詳しく解説していますので、一度目を通しておかれるといいでしょう。
Q5.パキラの葉や茎からべとべとした透明の液が染み出している。
A5.葉や茎から蜜状の液体が出ている場合、それらは蜜腺ではないかと思います。
なめてみるとわかるのですが、甘い味がします。
葉で光合成によってつくられた糖分がうまく流れず、滲み出してくる現象と言われていましたが、最近では葉に産み付けられた蛾の卵や幼虫などをアリに持ち帰ってもらうために糖分を出しているとも言われています。
この不要糖排出説と、アリ防衛説は論争になったといわれていますが現在では後者のアリ防衛説で落ち着いているようです。
いずれにしてもパキラの健康に害があるものではありません。
濡れた布などでふき取るとよいです。
5.パキラを植え替えよう【中級者向け】
パキラは2年に一度は植え替えをしましょう。
パキラは長期間同じ鉢に植えこんでいると土の水はけが悪くなったり、根が詰まって根腐れを起こしやすくなったりします。
そんなトラブルを解消するのが植え替えです。
パキラを植え替える際には、3つの事に注意しましょう。
・パキラに適した土を選ぶ
・適したタイミングに行う
・バランスの合った鉢を選ぶ
5-1.パキラに適した土を選ぶ
パキラに最適な土を入れ替えてあげることでより元気に美しく育っていきます。
慣れないうちは園芸店で市販されている「観葉植物の土」を選ぶといいですが、自分で土を作りたい方は次のような方法で配合してください。
① 赤玉土小粒7:ピートモス(腐葉土)3
② 赤玉土小粒7:ピートモス(腐葉土)2:軽石1
この割合で均等に土を混ぜてオリジナルの土を作って植え替え時、増し土の際に古い土と入れ替えてください。
5-2.植え替えは適したタイミングに行う
では、いつ頃植え替えをしたらベストなのかということですが、それは5月中旬から9月中旬までです。
確認のポイントは以下の4つです。
このような兆候が見られたら植え替えのタイミングです。
5-3.バランスの合った鉢を選び方
パキラを植え替えるときはひと回り大きな鉢に植え替えましょう。
購入して2年ほどたつと、根も幹もそれなりに生長しているはずですので、倒れないようにひと回り大きい鉢に植え替えます。
しかし、あまり大きすぎる鉢に植え替えると、根腐れの原因になりますので、一回り大きい鉢に植え替えることを基本にしてください。
これ以上大きくしたくないときは、幹や茎を切り戻しサイズを調整して、根を整理し、同じサイズの鉢に植え替えてあげると同じ大きさのまま維持できます。
6.パキラを植え替える方法【中級者向け】
それでは実際に植え替えをしてみましょう。
まず準備するものは「観葉植物の土」か「オリジナルで作った土」、排水用にボラ土または軽石、よく切れる根切りばさみ、水を通すためのジョウロ、一回り大きな鉢、移殖ごて(小さなスコップ)を用意します。
6-1.パキラの植え替えの手順
①根を整理する
まず鉢から根鉢を丁寧に抜きます。
抜けないときは左手でパキラの幹を持って、右手で均一の力で鉢のふちを一周ぐるっとたたいてください。
もし、鉢底から根が張り出していれば、根切りばさみで根を切った後に上記の方法を試すとゆっくり抜けてきます。
鉢から抜き取ると、枯れた根や古い土があるので、丁寧に取り除き整理します。
土は全て綺麗に取り除くのではなく、軽く触って取れる程度(全体の1/3くらい)で結構です。
②植込み
鉢のサイズはひとまわり大きな鉢にして下さい。
排水をよくする為に鉢底にボラ土や軽石を2、3センチ入れます。
その際に、鉢に大きな穴が空いていれば、石や土が落ちないように、鉢底用のネットを敷いてください。
その上に土を薄く敷き、根を整理した植物を入れ、植木の向きや、傾きが無いよう根の隙間に土を入れていきます。
根は細かく、なかなか隙間に土が入り込まないので、鉢を軽く叩き、隙間が無い様に丁寧に入れてあげて下さい。
土を入れる高さの理想は、鉢の直径の10~15%程度の水しろ(水がたまる範囲)を作れる高さにしてください。
直径20㎝の鉢ならば、縁から2、3㎝下までが理想です。
最初に水遣りをすると、根の隙間に入り込めなかった土が、隙間にどんどん入り込んでいくので、少し土を多めに入れておいてもいいでしょう。
③ 水遣り
土を入れて最初の水遣りは、勢い良く水をあげると、上から土が流れ出る恐れがあるので気を付けて下さい。
水をやって、素早く水がひけば、問題ないでしょう。
水やり後に土が沈んでいけば、新たに土を足してください。
植え替え後の水遣りは少し薄めの液肥などを与えると、生育も良くなります。
一週間ほど風の当たらない明るい日陰に置いて、こまめに葉水を与えてください。
水は土が乾いてから与える程度にします。
一週間ほど経ったら元の置き場に移動して通常の管理に戻してください。
パキラの植え替えについては『失敗しないパキラの植え替え方法と、抑えるべき3つのポイント』に写真付きで詳しく解説していますので、参考にしてみるといいでしょう。
6-2.鉢が大きくて植替えが出来ないという方へ
増し土という方法があります。
5-1パキラに適した土を選ぶで紹介した、「オリジナルで作った土」か「観葉植物の土」を上から追加する方法です。
鉢の上から用土を4、5センチ掻き取ります。
この時に根をあまり傷めないよう気をつけて下さい。
土を取った部分に上記の土を入れます。
入れ終わったら、馴染ませる為に水やりをして終了です。
7.パキラの増やし方【上級者向け】
パキラを育てることにも慣れてきて、増やすことにも挑戦したい方へ、パキラの増やし方をお伝えします。
パキラを増やす方法は3つの方法があります。
・挿し木(さしき)
・取り木 ・実生(みしょう)
7-1.挿し木で増やす方法
パキラの増やし方で一番簡単なのは挿し木です。
適期は5月中旬~7月中旬です。
挿し木をする場合は、二節(約10㎝)くらいで枝を切り、大きな葉は先を葉半分くらい切り取ります。
そして土に挿し木をするとしっかり根付きます。
ただし必ず成功するわけではありませんので、一度に何本か挿し木をして根が出ることを楽しみにしてください。
挿し木での植え替えの時期は、パキラの生育時期でもある5月~7月が最適です。それ以外の季節では根付かないこともあります。
挿し木の成功率を上げたい方は『初心者にも簡単!パキラの挿し木の成功率を上げる5つのコツ』にポイントを押さえて解説をしていますので、一度目を通しておかれることをおすすめします。
7-2.取り木で増やす方法
次に取り木の手順をお伝えします。
①順調に育っている親株から取り木をして新しい株をつくる。
②親株から切り分けた後の姿を想定して、葉が残っている部分の下で取り木をする。
このとき、上の写真・右のように、あらかじめ切込み位置をペンで印をつけておくと作業がしやすいでしょう。
③1~2㎜程度の深さの切り込みを入れます。
④切込みを入れた部分の表皮はがします。茶色の形成層を残さぬよう白っぽい部分を露出させます。
⑤露出させた部分に湿らせた水苔を当て、団子状に包む 。
⑥水苔の上をビニールで包み、上下を針金などで留める
⑦取り木作業は完了です。これから直射日光の当たらない場所に移動し、水苔を乾燥させないように管理してください。
⑧その後、水苔から根が見えてきたら発根をしています。親株から切り離して用土へ植えこんでください。
7-3.実生の方法
実生(みしょう)とは種から増やす方法です。しかしパキラの種は園芸店などで販売されておらず、パキラに実を付けようと思うと、10m近くまで育てる必要があります。あまり実用的ではありませんので、ここでの紹介は控えておきます。
8.まとめ
いかがでしたか。 ここまでパキラの育て方に関して紹介してきました。 パキラを長い間美しく元気な状態で育てていくためには、様々なトラブルの対処法を知っておく必要があります。 トラブルに悩んだとき、この記事が参考になれば幸いです。
言われたとおりしていますがどうしても葉っぱがしおれてしまいます。
なにかほかに原因は考えられますか??
土自体をかえたほうがいいのでしょうか
ひろ様
コメントありがとうございます。
パキラの葉に元気がなくなる原因は根腐れ、水枯れ、日照不足、病害虫などが上げられます。
根腐れ・・・茎が黒ずんでいる、茎がスカスカになっている、葉がしおれている
水枯れ・・・葉が萎れている
日照不足・・・茎が徒長している、葉の色が悪い
病害虫・・・葉の色が悪い、葉が黒ずんでいる、明らかに虫がついている
葉焼け・・・葉が茶色になってしまった
これらの原因をまず疑って、改善策を施した方がいいでしょう。
これら以外で原因が特定できない場合は、『切り戻し』をして、新芽を出させてみてはいかがでしょうか。今の時期は切り戻しにちょうど良い季節です。
ハキラをベランダで育てています。
非常に元気なのですが、葉の先っぽが虫食いのようにかけています。
どのような対処をしたらいいですか
時々パキラの葉先がかけたり、葉に穴が開いたりすることがありますが、虫ではないことが多く、原因はよくわかっていません。
そのままにしておいてもよいと思います。
害虫が気になるのであれば、消毒をしておかれるとよいでしょう。
涼しくなってきたので、ガジュマルとセイロンライティアをベランダに出したのですが、一週間ほどしたら葉に白い斑点がでてきました。
ガジュマルは葉の周囲に、セイロンライティアはまばらに。
害虫がついたようには見えないのですが、消毒もしくは植え替えをした方がいいのでしょうか。
たつ様
ガジュマルとセイロンティアラに白い斑点が出たということですが、病気、害虫、葉やけなどの要因があります。
病気の場合は炭そ病の可能性があります。ベンレート水和剤を植物全体に散布してください。
葉の裏に小さな虫がついているようであればハダニです。ダニサラバ、キンチョールなどの殺ダニ剤で駆除してください。
葉やけの場合は斑点というより、葉の広範囲が白っぽくなります。その場合は室内に取り込んでください。
それ以外の場合は、根詰まりの可能性があるので、植え替えをすると良いでしょう。
植え替えは9月下旬ごろまでにすませるといいですね。
今まで葉が5枚程度だったのですが、夏になり急に芽があちこちから出てきて、今は20枚程に。
しかし、新しい葉はどれも下に垂れ下がって元気が無いように見えます。(葉色も薄いです)
肥料を与えつつ、水もやりすぎないように気をつけているのですが、どうすれば良いでしょうか?
なお様
新芽の元気がなくお悩みなんですね。
原因は植物の種類によって異なるのですが、種類は何かお判りになりますでしょうか?
パキラ(5本で編んである)をもらい、一年。
春先に1本目が根腐れし、今2本が根腐れ仕掛けてます。残りの2本は、どうにか残したいのですが、対処法をお願いします‼️
一年前にパキラ(5本編み)をもらい、一度植え替えをしました。
1本目が根腐れし、除去したのですが、今 残りの4本中 2本が怪しい状況です。
どのように対処すればよいのか、教えてください。
めありー様
先ほどのご質問の回答をさせていただきます。編んであるパキラの数本が枯れるというトラブルは、
よく耳にするトラブルです。はっきりとした理由は生産者に聞いてもよくわからないとのことでした。
やはりパキラに関わらず植物全般には固体差があり、同じ鉢に植えられていている同じ植物でも、
育成具合が違ったり、中には枯れてしまったりなどがどうしてもあるようです。人間でも体が強い人、
弱い人がいると同じ事なのかもしれませんね。
怪しい2本はとりあえず様子を見てあげてるか、株が元気な部分からカットしてしまい、挿し木にする
という方法もあります。
そうすることで、残りの元気な2株も風通しも良くなり、環境がより良いものになるのではないでしょうか。
パキラ会社で
少し前新陳代謝が悪くクサツテいる茎取り見守るのですが日に日に葉が手で取れる良い方法教えて下さい
三谷さん
パキラの幹が腐ってしまった場合は、復活する方法はありません。
挿し木などの方法で新たに育て直す手もあります。
試してみてはいかがでしょう。
パキラを何十年も育てています。背が高くなりすぎると切って、挿し木をして増やしたり、もちろん植え替えもしています。ご相談したいパキラは高さ150㎝ぐらいで1m位の所から2本の枝が出てその先の葉っぱがかたまって生えていて葉と葉の間の枝がありません。通常は葉と葉の間に枝ができるのですが、、。5,6個の葉がかたまった後はこの春から少しも成長しません。葉は生き生きとしています。以前何かで「節化?」
という現象ということを聞いた気がします。
アドバイスを頂けたらありがたいです。
Amy 様
メッセージありがとうございます。
Amy様に1点だけご質問なのですが、そのパキラはいつ位から生長が止まっているのですか?
また、「節化」とは、
正しくは「綴化(セッカ・テッカ)」「石化(セッカ・イシカ)」などがございます。
綴化・・・成長点の異常により、成長点が帯状につながって成長すること
石化・・・成長点が通常は発生しない場所などに多数生じる現象
となるので、恐らく「セッカ」は考えにくいと思います。
それでは質問のご回答お待ちいたしております。
宜しくお願い致します。
この春から全く新しい葉っぱが出なくなりました。それまでは一枚づつ出ていて、今5,6個の葉っぱがかたまっています。今から思い出しますと、かたまりだした(?)のは昨年の秋位かなぁと思います。もう一つ永年の疑問をお聞きするのを忘れていました。伸びすぎたとき枝を切るとその下から新芽が2,3個出るのですが、いつも1個しか成長しません。どうぞよろしくお願いいたします。
Amy 様
ご返答ありがとうございます。
Amy様にもう2点程ご質問がございます。
1つは、パキラはどのような場所に置かれていますか?
2点目はお持ちのパキラの幹の形状は数本の株が編み込まれているものなのか、もしくは1本の太い幹なのかをお教え頂ければと思います。
ご質問ばかりしてしまい大変申し訳ございません。
ご返答をお待ちいたしております。
宜しくお願い致します。
ありがとうこざいます。
置き場所は南に面したリビングです。ガス温風ヒーターで冬でもかなり温かいと思います。
幹は一本で幹回りは一番下で13㎝あります。これはずいぶん前に私が取り木をしたものなので、いわゆる徳利型をしていません。
よろしくお願いします。
挿し木に挑戦しました。
根がきちんとはえたらその後はどうしたらいいのでしょうか。
編みこみとか植え替えの時の土はどうしたらいいのでしょうか。
千穂ママ 様
メッセージあがとうございます。
まずは挿し木についてです。
現在どのような方法で挿し木をされていらっしゃるのか分かりかねますが、発根が確認できれは市販の「観葉植物の土」などの用土を使用し鉢植えを行いましょう。
置き場所は、風通しの良い優しい日光があたる場所へ置いてあげて下さい。
以降はパキラの状態を毎日観察しながら、表土が乾いてから水やりをするなど、お持ちのパキラと同じ育成方法をとっていただいて大丈夫です。
次に、植え替えに関してです。
編み込みのパキラの用土も、市販の「観葉植物の土」で良いかと思います。
植え替え方法については、「観葉植物の植え替えで絶対に注意しなくてはいけない3つのこと」という記事に詳しく記載しておりますので宜しければご覧になられて、
是非植え替えに挑戦なさってみて下さい。
千穂ママ様は挿し木に成功されたのですね。
とても大切にパキラを育てていらっしゃるということが、すごく伝わってきました。
これからもたくさんの愛情を注ぎ、今以上に活き活きとした元気なパキラに生長することを心よりお祈りいたしております。
去年購入したパキラなんですが、幹の下の方(植木鉢より少し上くらい)からどんどん葉っぱが出てくるようになり、上の方に新しい葉っぱがほとんど出なくなってしまいました。
こういう場合、下の方に生えてきた葉っぱを落とすと、上の方に新しい葉っぱが出てくるのでしょうか?
もな 様
メッセージありがとうございます。
実物を見ることができないので的確なアドバイスとまでは行きませんが、ご了承下さい。
お伺いする限りでは、上の部分がすでに枯れていて、枯れていない下の部分から脇芽が出てきたのではないかと思いました。
一度ご確認いただきたいポイントは3つございます。
1. 幹の上の部分をつまんでみて下さい。ブヨブヨと柔らかくなっていたり、ボロボロと幹が崩れ落ちるように脆くはなっていませんか?
生きていれば堅いです。
2. 幹の上の部分の色は肌色から、茶色に変色はしていませんか?
生きていれば肌色です。
3. 幹の上の部分に縦ジワが入っていませんか?
生きていればシワは入りません。
1つでもチェックが入るようであれば、上部が枯れてしまっている可能性が非常に高いです。
その場合は、下の葉は落とさないであげて下さい。
全く当てはまらないようであれば、上部も生きているかと思います。
おっしゃる通り、下から出てくる葉に養分を取られ、上の葉成長が鈍っている可能性が高いでしょう。
なので、絶対とは言い切れませんが、下の葉を落としてあげることで上に養分が行き、葉の展開が期待できるかと思います。
しかし、脇芽がでる機会もそうあることではないと思うので、個性として残してあげても良いのかなとも個人的には感じました!
まずは、しっかりと上部が枯れていないかの確認することが大切です。
今は、時期的に成長はかなり鈍っています。
春になり温かくなれば成長期に入り葉の成長も盛んになってくるかと思いますので、それまで様子を見てあげることも良いと思いますよ。
ご参考になれば幸いです。
もな様のパキラが今以上に活き活きと元気に成長することを心よりお祈り致しております。
石橋様
サイトを見るのがかなり遅くなり、お返事が大変遅くなってしまったのですが、パキラの現状の確認の仕方や確認するポイントなど、ご丁寧に教えていただき、本当にありがとうございました(●´ω`●)
我が家のパキラを確認したところ、上部のほうは緑でしっかりとしているので、上部は枯れているわけではなく、下の方からたくさんの葉っぱが出てきてるだけのようです(下の方の葉っぱ達が上部の葉っぱ達と同じくらいの分量になっています(笑))
上の方の葉っぱの分量が増えたらいいな〜とは思っていましたが、下の方の葉っぱが伸びてきてるのも楽しみで、取ってしまうにはかわいそうだし、上と下で葉っぱがあるのもなんだかバランスが良くていいかな〜って思っていたところに、石橋様の「脇芽が出ることもそうないことや、それも個性として」とのお話を聞いたので、このまま見守ることに決めました(^^)
沖縄に住んでいるので、本土のパキラよりは伸びてる方なのかもしれませんが、まだ少し寒いのでもう少し暖かくなったら、またより一層成長して楽しませてくれそうで、今から楽しみです。
アドバイス、本当にありがとうございました。
もな 様
ご丁寧にご返信いただき誠にありがとうございます。
もな様は沖縄に在住なのですね。素晴らし気候なので福岡に住む我々にとっては羨ましい限りです。
お持ちもパキラももう少し温かくなれば、ぐんぐん成長してくれるでしょう。
私、個人的にも今後の成長をとても楽しみにしております。
今まで同様に、これからもパキラを大切に育ててあげてくださいね!
きっと、とっても元気で美しいパキラに成長してくれることと思います。
石橋様
成長を楽しみにしてくださって、とっても嬉しいです
きっと元気で美しいパキラに成長してくれると思うので
私も楽しみです
ありがとうございました(^^)