
空気清浄効果を持ち、枯れにくく、育てやすい観葉植物として有名な「サンスベリア」。
観葉植物初心者にぴったりな観葉植物でもあり、インテリアをおしゃれに飾るアイテムとしても非常に人気があります。
また、サンスベリアは愛好家も存在するほど種類が豊富でもあります。
ここでは、サンスベリアについての基礎的な情報や、サンスベリアの代表種・希少種の紹介、抜群にセンスの良い飾り方の、育て方初級者編と中級編まで幅広く紹介します。
目次から項目をクリックするとその記事までジャンプしますので、興味のある項目からご覧ください。
4.サンスベリアの育て方と傷んだサンスベリアを復活させる方法
1.原産地から知るサンスベリアの性質と特徴
1-1.サンスベリアの原産地
サンスベリアの原産地は主にアフリカ(ナイジェリア、コンゴ、タンザニア、エチオピア)、さらにはマダガスカル、東南アジアなど熱帯地域に幅広く分布しています。
下の写真は原産地で自生している様子です。やはり独特な葉の模様と容姿がとても目立ちますね。
1-2.サンスベリアの性質
サンスベリアは赤道付近の熱帯地方原産のため、暑さ・乾燥に強い性質を持っています。また、虫がつきにくく、耐陰性もあるため、室内で育てやすい観葉植物でもあります。
過湿や低温は苦手で、水のやりすぎや、5℃を下回ると腐って枯れてしまいます。
こういったサンスベリアの性質を知っていると、室内で長期にわたって楽しむことができます。
1-3.サンスベリアの空気清浄効果
サンスベリアのもっともよく知られた特徴に「空気清浄効果」があります。
アメリカの宇宙開発機構NASAの発表により、サンスベリアはそのほかの観葉植物に比べ空気清浄効果が高いことがわかりました。
国内では2002年にテレビ番組で紹介されたのをきっかけにブームが起き、ブームが収まった後も、サンスベリアといえば空気清浄効果といった認知がされているようです。
この空気清浄効果には、建築建材から出るホルムアルデヒトやアンモニアなどの有害な気化物質を吸収分解し無害化する効果や、葉からの水分の蒸散による湿度調整効果、マイナスイオン発生効果などがあります。
その他にも視覚疲労を回復させる効果や、リラックス効果といった健康に関する有益な力を兼ね備えた観葉植物でもあります。
こういった効果は、サンスベリアのみならず多くの観葉植物にも備わっています。
観葉植物のもつ不思議な力について興味がある方は 実証済み!観葉植物が持つ空気清浄効果と意外な6つの効果をご覧ください。
2.サンスベリアの代表的7種と希少種10種
サンスベリアには園芸店やホームセンターで見かける代表種のほかにも個性的な姿をした希少種などが多く存在します。
ここではよく見かける代表種と、希少価値が高い希少種に分けて紹介します。
2-1.サンスベリアの代表的7種
2-1-1.サンスベリア・ローレンティー(Sansevieria trifasciata Laurentii)
すっと上に伸びた姿と、イエローとグリーンのコントラストが美しいもっとも有名なサンスベリア。園芸店、ホームセンターなどでもよくみかけ、「トラノオ」や「チトセラン」という別名でも知られています。
2-1-2.サンスベリア・ゼラニカ(Sansevieria Zeylanica)
ゼブラ柄のような横縞模様が特徴で、葉形はローレンティーに良く似ています。サンスベリアの中でも特に乾燥に強く、耐陰性もあります。ローレンティーよりも丈夫なので、ローレンティーを枯らしてしまった!という方はこちらに挑戦してみてはいかがでしょうか。
2-1-3.サンスベリア・スタッキー(Sansevieria stuckyi)
葉が円筒型で細くスマートな印象のスタッキー。深い緑色が鮮やかなインテリアプランツです。日照不足や、水の与えすぎで形を崩しやすい。
2-1-4. サンスベリア・パテンス(Sansevieria patens)
葉が広がりながら展開し、とてもユニークな形状になるサンスベリア・パテンス。生長して鉢とのバランスを取りづらくなってきたら植え替えのタイミングです。
2-1-5. サンスベリア・シルバーハニー(Sansevieria trifasciata cv. Silver Hahnii)
サンスベリアの中でも珍しい銀緑葉を持つ美しい品種。あまり大きくなり過ぎないので、育てやすい部類に入ります。
2-1-6. サンスベリア・キリンドリカ(Sansevieria cylindrica)
スタッキーにも似ていますが、横縞模様が入り、ムチムチした葉がかわいい。以前は珍しい品種だったのですが、最近では園芸店などでよく見かけます。
2-1-7. サンスベリア・ハニー(Sansevieria trifasciata Hahnii)
サンスベリア・ゴールデンハニー(Sansevieria trifasciata Golden Hahnii)
左の写真はハニー、右がサンスベリア・ゴールデンハニーです。葉は四方に展開し、長く伸びないコンパクトで可愛い品種。卓上用の小さな植木鉢用にはベストなサンスベリアでしょう。サンスベリアの中でも初心者におすすめの品種。
2-2.サンスベリア希少種10種
2-2-1.サンスベリア・ペロッティー(Sansevieria perrotii)
扇型に展開していくサンスベリア。エーレンベルギーという名でも流通しています。
中心から新芽を出し、成長するにつれてゆっくりと扇状になります。希少価値が高く高価。
2-2-2.サンスベリア・グイネンシス“マノリン(Sansevieria guineensis “Manoline”)
白色のサンスベリア。成長するにつれて葉が垂れやすくなるので出来るだけ明るい場所で水を控えめにし、さらに風通しを良くしたほうがいいでしょう。
実際に目するとその美しさに見とれてしまいます。女性に人気のサンスベリアです。
2-2-3. サンスベリア・マッソニアーナ(Sansevieria masoniana)
サンスベリア・マッソニアーナ斑入り(Sansevieria masoniana Variegata)
左の写真がマッソニアーナ、右の写真はマッソニアーナの斑入り種です。
葉が幅広く成長する大型のサンスベリアで、1株から1枚、多くても3枚程度しか葉がつきません。最近では比較的見かけるようになってきましたが、まだまだ希少な品種です。
2-2-4.サンスベリア・グランディス(Sansevieria grandis)
サンスベリア・グランディス斑入り(Sansevieria grandis Variegata)
左の写真がグランディス、右はグランディスの斑入り種です。マッソニアーナと非常に似ているのですが、最大の違いはマッソニアーナほど大きくならず、1株に何枚も葉をつけるところ。
2-2-5.サンスベリア・ヘンニーズゴールド(Sansevieria trifasciata “Henny’s Gold”)
水を控えめにし、光をよくあてるとツイスト(カール)が強くなります。
また、繁殖のポイントとして葉挿しよりも子株で繁殖させましょう。なぜかというと葉挿しではツイストと斑が弱くなります。
小型でかわいい品種なので女性にも人気があります。
2-2-6.サンスベリア・フランシシー(Sansevieria francisii)
サンスベリア・フランシシー斑入り(Sansevieria francisii Variegata)
左の写真がフランシー、右はフランシーの斑入り種です。サンスベリアの中では比較的成長が早く、花が咲いたりして成長が止まると子株がどんどん出て繁殖します。先端は鋭いので怪我をせぬようご注意を。
2-2-7.サンスベリア・ロブスタ(Sansevieria robusta)
サンスベリア・ロブスタ斑入り(Sansevieria robusta Variegata)
左の写真がロブスタ、右がその斑入り種です。肉厚でワイルドな鋭い葉を持つが、どこか繊細な雰囲気も持ち合わせおり、じっと眺めていても飽きない。
2-2-8.サンスベリア・キルキー プルクラ コッパートーン(Sansevieria kirkii var. Pulchra Coppertone)
名前の通り銅色の葉が特徴。サンスベリア・ハニー同じように四方に葉が展開していきます。
2-2-9.サンスベリア・バガモエンシス(Sansevieria Bagamoyensis)
一見普通の「ユッカ」に見えるますが、これも立派なサンスベリア。この品種も葉先が強烈に尖っているので注意が必要です。
2-2-10.サンスベリア・ロリダ(Sansevieria Rorida)
サンスベリアの中でも非常に成長が遅く、葉は肉厚で硬質です。写真のように横筋が入ります。サンスベリアマニアの間ではキング・オブ・サンスベリアと呼ばれているそうです。
そう呼ばれるだけあって大変高価な品種です。
今回ご紹介出来たのは約70種類中のほんの一握りでしたが、一言にサンスベリアといっても大きさ・形・色・模様それぞれに個性があり、またそこがサンスベリアの魅力であり、引き込まれるところなのかもしれませんね!!
もっといろんなサンスベリアの種類を見てみたい方は個性的で魅力あふれるサンスベリア40種類と傷んだ場合の復活方法に更に多くの種類を掲載していますので、ぜひチェックしてみてください。
3.サンスベリアをおしゃれに見せる飾り方7つのポイント
サンスベリアは個性的なフォルムをもった観葉植物ですので、飾り方ひとつでインテリアをグッとお洒落に変える力を持っています。
ここではセンスの良いサンスベリアの飾り方の7つのテクニックについて紹介します。
「イマイチおしゃれに飾れないな」と思ったときは是非参考にしてください。
3-1.棚や卓上に飾る
サンスベリアはあまり大きくならないため、床にそのまま置くと視線が届きにくく目立ちません。
そんな時はデスクやチェスト・シェルフの上などに配置すると良いでしょう。こうすることにより部屋全体から見渡せ、目線に近い高さにくるので存在感がグッと増します。
椅子やフラワースタンドなどでも同じ効果を得ることが出来ます。
椅子や踏み台、小さなテーブルなどは小さな観葉植物を飾るためのマストアイテムといえるでしょう。
3-2.スタンド付きの鉢に植えて飾る
棚や卓上に飾る場合と同じで、こちらはスタンド付きの鉢カバーに植えこんで飾る方法。
一体化したインテリアアイテムとして見せることができるので、さらにセンスが良く見えます。
またスタンド付の鉢は足元がすっきりおさまり、窮屈感がなくなるのもグッド。
スタンド付きの植木鉢が手に入らないときは、縦長の植木鉢を代用しても同じような効果が得られます。ただし、転倒しやすいため部屋の角か、壁際に配置してください。
3-3.お部屋や廊下の空きスペースに大型サイズを飾る
生長して背が高くなったサンスベリアを寄せ植えにしたり、背の高い鉢に植えこむと1mを超える大型サイズのサンスベリアが作れます。
この大型サンスベリアを部屋の隅や廊下の空きスペースに飾ると、存在感バツグン!
サンスベリアは比較的暗さにも強く、幅をとらないため他の大型観葉植物が置けないようなスペースもスタイリッシュに彩ってくれます。
これは海外の家のエントランスです。サンスベリアの個性が上手く活かされセンスの良さを感じますね。
3-4.等間隔に並べて飾る
コンパクトサイズからミドルサイズまでのサンスベリアを2~3個等間隔に並べることで、シンプルモダンな空間を演出することができます。
とても簡単な飾り方ですが効果は抜群!一度試してみてはいかがでしょうか。
種類と鉢の形状をそろえていたら、鉢のカラーを変えてもおもしろい。
植物の種類か鉢の形状のどちらかをそろえることで統一感が生まれすっきりした印象になります。
明るい色使いでポップな雰囲気の部屋作りにも最適です。
3-5.パーテーションとして
横にあまり広がらず真っすぐ上に伸びるサンスベリアは、パーテーションとしても使い勝手が抜群に良く、あらゆるシーンで落ち着いた空間演出を実現できます。
あえて高低差をつけず、同じ種類で飾るのがポイント。まとまった数と目隠しになる高さが必要なので、手ごろな価格で背の高いローレンティーとゼラニカがおすすめです。
こちらは背が高くならないサンスベリア・ハニーを使ったプロの作品。この発想力には脱帽です。
3-6.ディスプレイで楽しむ
お部屋の空いたスペースに種類やサイズが異なるサンスベリアを集め、オリジナルのディスプレイを作るとフォーカルポイントが生まれインテリアがグッとお洒落になります。
ディスプレイをおしゃれに見せるルールは3つ
①テーマをそろえる
②形をそろえる
③素材をそろえる
以上を踏まえて見てみましょう。
左上の写真は鉢の形を円筒形に揃え、テーマもポップな雰囲気でそろえているので統一感が出てセンス良く見えます。
右上の写真は真っ白な壁に白と黒の鉢カバーを使い、モノクロのテーマで揃えています。清潔感のある空間になっていますね。
左下の写真はテラコッタ調の鉢カバーで揃えることで、別々の種類の植物を置いても統一感が生まれフォーカルポイントとして機能していますね。
右下の写真は鉢カバーの素材感を揃えています。
このようにディスプレイを作るときは、何をコンセプトにするかによって見せ方が大きく異なってきます。テーマで決めるか、形で決めるか、素材を揃えるか、3つの中からひとつを選んで飾るように心がければ、インテリアのセンスがぐっと上がります。
こちらは応用編。サンスベリアのシンプルな縦のシルエットと鉢カバーのストライプが絶妙なコントラストがお洒落。鉢カバーの生地のような素材感がポップな雰囲気を作り出し、個性的でにぎやかな印象になっていますね。
3-7.お気に入りの一鉢をシンプルに飾る
個性豊かなシルエットと独特な質感を持つサンスベリアはただ眺めているだけでも不思議と飽きがこない観葉植物です。
こだわりの鉢に植えこんだお気に入りの一鉢を自分だけのサンスベリアを作ったら、好きな場所に飾ってみましょう。
これがサンスベリアの魅力を一番楽しめる最もシンプル飾り方ではないでしょうか。
サンスベリアの種類によるのですが、上の画像は「根上り」と言い根っこが剥き出しになった状態のことです。この根上りは見た目が面白く人気があり希少価値が高いです。シンプルに、個性的に飾るにはもってこいですね。まさに生きたオブジェ!
更にこちらも種類にはよりますが、サンスベリアは上手く育てていくと株の足元から「子株」を出すことかあります。
これも〝生きたオブジェ”の楽しみ方の一つといえるでしょう。
4.サンスベリアの育て方と傷んだサンスベリアを復活させる方法
ここでは初心者の方向けにサンスベリアを育てるのに適した場所や、水やり方法。
そしてすでにサンスベリアを育てている中級者向けへ、サンスベリアが痛んだときの復活のさせ方をついて紹介します。
4-1.サンスベリアの育て方(初心者編)
4-1-1.サンスベリアが育成可能な部屋の明るさ
サンスベリアが育成可能な部屋の明るさは①②③です。④の場所では健全な育成は見込めません。
サンスベリアは日光が大好きなので①、②が理想です。また、耐陰性があるため③のような比較的暗い場所でも育てることができます。ただし③の部屋に長期間置いていると、葉が軟弱で細長くなってしまう「徒長」をおこします。
そんな場合は日光が入る①のような部屋へ移動させレースのカーテン越しに1日に4・5時間ほどの日光浴をさせてください。
また4月~9月は屋外での育成は可能ですが、真夏時期の西日や直射日光が強烈に当たる所では、葉焼けと言い人間で言う日焼け(火傷)を起こしてしまうので直射日光の避けられる場所に置きましょう。
4-1-2.水やりのタイミング
サンスベリアの水やりのタイミングは以下の2つのポイントを押さえておくこと。
・土が乾燥したら、たっぷり水を与える。
・土が湿っているときは水を与えない。
サンスベリアは乾燥に強いため、2~3週間水やりを忘れたくらいでは何の問題もありません。
そう聞くと「水やりは簡単」と思いがちですが、サンスベリアを枯らす原因で最も多いのが水管理によるものです。
サンスベリアは水の与えすぎで根腐れをおこしやすく、簡単に枯れてしまいます。
枯らさないために必要なことは水やりのタイミングを見極めることが重要です。
左の写真が土が乾燥している状態。右が水を与えた直後で土が湿っている状態です。
比較すると一目瞭然ですが、土が乾燥していると白っぽく見えます。さらに触ってみると固くなっています。
この状態になるまでは水を与えないこと!これを守ってください。
土が完全に乾いたら水を鉢底から出てくるまでたっぷりと与えます。
ここで勘違いしてはいけないのが「水が要らない植物だから水は少しで良いだろう…」と言う考え方です。水を与えるときはたっぷり与え、土が湿っている時は与えない!このメリハリをきっちりとつけましょう!!
また水やりの後、受け皿に水が溜まっている場合は根や株自体が腐る原因ともなるので必ず捨てて下さい。上の写真のように受け皿にたまった水は捨てること。
また、サンスベリアは葉の様子でもが不足しているかを判断することができます。
サインは葉っぱに縦シワが入った時。その時には水を与えて下さい。しかしこの方法は初心者には分かりづらいのでオススメはしません。
まずはしっかり土を確認してください。
4-1-3.サンスベリアに必要な温度
サンスベリアは10℃を下回ると生長が止まり、5℃を下回ると枯れます。
サンスベリアは赤道に近い国の植物なので日本の夏の暑さにも十分耐えますが、寒さに弱い特徴を持っています。最低気温が10℃以下になると生長がストップし水を吸いあげなくなります。これは冬眠に入った状態です。
この時期に水を与えると、たとえ土が乾いていたとしても、根腐れをおこす可能性があります。
ここで気温と水やりのタイミングがとても大切になってきますので、季節ごとの管理方法を見てみましょう。
春~夏時期
春の最低気温が10℃を超え、鉢の中の土が完全に乾いていれば水やりを開始します。そして土が乾いたことを確認して4・5日程明けて次の水やりをして下さい。
※夏場の湿気には十分注意してください。
秋ごろ
乾き具合を見ながら、土が乾いてからの日数間隔を1週間~10日明けて水やりを行なって下さい。
冬期
最低気温が10℃を下回りだすと、暖かくなるまで水を一切断って下さい。室内は暖房のおかげで最低気温が10℃を下回らず休眠に入らないこともあります。そのような場合は2ヶ月に1度位は水やりをしてもかまいません。
ポイント
室内の置き場所に注意して下さい。日光が当たるようにと窓際に置く場合は、夜には移動させることをお勧めします。夜中の窓際は気温が氷点下近くになることや、結露によりサンスベリアが大幅に弱ってしまう恐れがあるので十分に注意が必要です。
付随してサンスベリアは湿気により株が腐ってしまうこともよくあります。置き場所は風通しが良いへ。
4-2.サンスベリアの植え替え(中級者編)
サンスベリアを長期にわたって育てていると鉢の中に根が回り、酸素不足をおこして、株ごと枯れてきたり、葉の色が悪くなって来たりします。そんな時は植え替えをしましょう。
サンスベリアの植え替えの時期は気温が高くなった、春~夏時期に行います。根の生育がとても旺盛なサンスベリアは2年~3年で根が鉢いっぱいになります。鉢から抜けなくなることや、下の写真のように鉢が割れてしまうことも。
そうなる前に定期的な植え替えを行いましょう。サンスベリアはよく根が育つので、1回り大きな鉢にしましょう。
大きくしたくない場合は次の項目で紹介している「株分け」を行い、サイズをキープすることをおすすめします。
植え替え手順に関しては観葉植物の植え替えで絶対に注意しなくてはいけない3つのことに詳しく掲載していますので参考にしてください。
4-3.傷んだサンスベリアの復活方法
サンスベリアを長く育てていると下の写真のように葉が痛んできたり、葉が徒長してみすぼらしい姿になることがあります。
一度葉が痛むと元には戻りません。
そんな時は元気な「株」や「葉」を使って復活をさせましょう。
4-3-1.サンスベリアの株分け方法
まずは「株分け」から。こちらも植え替え同様気温が高くなった春~夏時期に行います。方法は以下の通り。
①ハサミを用意します。
②サンスベリアを鉢から抜き、手で根をほぐしながら土をよく落とします。
③「子株」をハサミで切り分けます。
④切り分けた株は日陰で1日程乾燥させてから植え込む。
左上の写真は鉢から抜いて、土を落とした状態。
右上の写真は子株をハサミで切り離した状態。
切り分けた株は直ぐに植えると切り口から菌が入ることや、切り口から出る水分で腐ってしまう恐れがあるので、切り口を日陰で1日程乾燥させた後、根の部分を用土に植えこんで、風通しの良い明るい日陰で養生します。
また切ったばかりのサンスベリアは水を吸い上げることができませんので、2週間ほど水やりは控えてください。
しばらくすると新しい根が出てきて、「子株」が生まれます。それを大切に育ててください。
4-4-2.葉挿し
次は元気な葉が残っている状態で復活させる方法です。
キズや害虫がいない健康な葉っぱを選び、1枚の葉っぱを3~4等分に切り分けします。
こちらも株分けと同じく、日陰に1日程乾燥させてから下の写真のように、水はけの良い土(ホームセンターや園芸店にサンスベリア用の土が売られています)に1/3位挿しておきます。
そして直射日光の当たらないところへ移動し、水はあげずに様子を観察しましょう!次第に根が出てきてやがて新芽が展開します。
ただし、模様の入ったサンスベリアからでた新芽は模様のない緑一色のサンスベリア
が出てきます。この方法で同じ模様の入ったサンスベリアを発芽させる事はできません。
ポイント
切り分けたサンスベリアは上(頭部分)と下(根っこ部分)があり、よく分からなくなりやすいので、間違わない様に印などをつけると分かりやすいです。
しばらくして発根したサンスベリアの葉の様子。
この後根元から可愛らしい新芽が出てきますので、大切に育ててください。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまでサンスベリアの性質から種類の紹介、飾り方や育て方まで幅広く紹介してきました。最後まで記事を読んでくれた皆様がサンスベリアの新しい魅力に気づくきっかけになれば幸いです。
サンスベリアはルックスも性質も奥が深く、とても魅力的な植物ですので、楽しみながらサンスベリアを育成してくださる方が増えることを楽しみにしております。
サンズべリアは、先がとがっていて狂気のような印象を持っていましたが、ホームセンターで、ハート型に形を整えたサンスベリあがありましたので、気に入り購入しました。
空気清浄作用、ほかにも人と環境に良い作用があることを知り、(そういえば病院にも置いてありました)
他の植物たちにも(室内に置いてある観葉植物たち)良いことだと思い直し、先がとがっていることを除けば、大いに愛すべき植物であることを知ることが出来ました。
また大変詳しい育て方、あるいは枯れそうな場合の仕立て直し方など本当にここまで詳細に説明されているサイトは初めてです。
またサンスベリあに関しては初心者ですが、こちらのサイトを参考にして来る冬越しをうまく乗り切りたいという気持ちです。
Pink_Pink_Gold様
お役にたてて何よりです。
サンスベリアはポイントさえ押さえておけば、育てることはそれほど難しくはありません。
育成中に起こりがちなトラブルも、具体的な対処法を知っておけば心配も少なくなるのではないでしょうか。
また、コメントで頂いたように、観葉植物は人と環境によい作用をもたらしてくれます。
私たちはこれらの質の高い観葉植物の情報を発信することで、読んでくれた方の生活の質の向上を目指しています。
頂いたコメントはとても励みになります。
今後も皆様に、より良いものをご提供できるように改善をしていきたいと思います。
ありがとうございました。
詳しい説明、ありがとうございます。
先週、わらびのようなものがサンスベリア根元から出てきて、色々なサイトを調べています。
もしかしたら花が咲くのかも、と思うのですが、それは葉が弱ってきたということでしょうか?
ぱんだ様
メッセージありがとうございます。
恐らくそれはサンスベリアの花芽でしょう。そのままにして花を楽しむこともできますが、花芽に、多大な栄養を取られてしまうので、株に元気がなくなることがあります。ハサミで、カットしてあげるとようでしょう。